辛くない唐辛子
矢澤進氏(現 京都大学教授)が、トウガラシの研究中に発見した辛くないトウガラシ、‘CH−19甘’が注目されています。
普通の辛い唐辛子には、「カプサイシン」という成分があり、それが辛みとともに脂肪の燃焼を助ける働きがあるということで、ダイエットに利用されています。ただ、辛いのでイチョウの弱い人には合わないという欠点がありました。
辛くないトウガラシ「CH-19甘」には、カプサイシンと違って辛みの少ない「カプシエイト」が含まれています。カプシエイトは、カプサイシン同様に脂肪燃焼と体温を上げる働きがあります。
カプシエイトを4週間の摂取すると、約 50Kcalのエネルギー消費量の増加がみられ、12週間のとり続けたら腹部の脂肪率が低減することが明らかになりました。
研究によると、こうしたカプシエイトの働きは、消化管に存在するカプサイシンの受容体に作用し、カプサイシンと同じように迷走神経を介して交感神経を活性化することで、骨格筋や褐色脂肪組織(BAT)でのエネルギー消費量が高まると共に、白色脂肪組織での脂肪分解が起こり、体脂肪を低減させるのではないかと推定されています。
実は、私は唐辛子が苦手で、食べるとたちまち汗が噴き出て、少し食べ過ぎると胃が痛くなります。辛くない唐辛子が出回るようになると、そんな人でも唐辛子を利用できるようになります。
今後の研究に期待しましょう。
吉川祐介ウイケアカイロプラクティック
出典 http://www.ajinomoto.co.jp/press/2004_07_30_2.html