- 各務 謙司
- カガミ建築計画 建築家
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
工事前と後で比較しやすい写真にまとめて見ました。
リビングのビフォー&アフター
リビングルームのリノベーションで大きく変わった点は
以下の通りです。
・東側の窓を幾つか塞いぎ、''壁''を増やしたこと
・床をフローリング仕上げにしたこと
・折り上げ天井を塞ぎ、フラットな天井にしたこと
・窓枠を交換し、アルミサッシの内側に''木製の頬立て''を付けたこと
・造作(作り付け)のカウンター収納を作ったこと
・照明を変更したこと
中でも空間的に一番大きな影響を与えたのが、
窓を塞いだことでしょう。
左の写真の上下で比較していただくと、
空間の落ち着き度の違いが判ると思います。
今回のこの東側(写真正面)の窓は、
隣のマンションが丸見えで、プライバシー的にも、
ブラインドを常時閉めておきたくなる窓でした。
一般に窓が多い方が歓迎されますが、
この窓は床まで開いており、家具を置く場所もなかったので、
塞ぐこととしました。
よく見ていただくこと、左側のダイニングにあった窓も、
塞いでいることが判るハズです。
ダイニングのビフォー&アフター
かつてリビングと隣接し、ガラス製のパーテーションで
区切られていたダイニングが変わった点は以下の通りです。
・リビングとのパーテーションと''壁''を撤去したこと
・玄関ホールとの間仕切り壁も撤去し、建具を設置したこと
その他、フローリングや照明、天井については
リビングと同じです。
ダイニングで一番大きな影響があったのは、
パーテーションを撤去したことです。
高級住宅が増えてくると、
リビングとダイニングが別室になっているケースが増え、
それがステイタスとなってきているようです。
確かに、リビングとダイニングが別部屋になっていると、
食事する空間と''リラックスするスペース''が分かれて、
落ち着くことが考えられますが、その為には以下の条件も必要なハズです。
・リビングが広いこと(3〜40平米は欲しい)
・キッチンの中に家族が気軽に食事ができるスペースがあること
これらが揃っていないのにリビングとダイニングが分かれると、
結果的にダイニングがファミリールーム(''家族室'')となり、
子どもの遊び道具や、家事の書類などが散乱してしまうことになります。
また使い慣れていないと、どちらかの部屋が使われなくなったり、
折角のパーテーションが開きっ放しとなり、
そうであれば、最初から一室にしておけば良かったことに
なってしまいます。
今回はご夫妻お二人の住居で、お子様がいる訳ではありませんが、
一室にすることで、見渡しが効き、
お互いの存在を確認しやすい間取りとしています。
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