イタリア研究会にて〜野口昌夫芸大教授シエナを語る! - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

椿 邦司
有限会社椿建築デザイン研究所 代表取締役
東京都
建築家

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対象:住宅設計・構造

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イタリア研究会にて〜野口昌夫芸大教授シエナを語る!

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イタリア研究会/A
にて
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講師 野口昌夫 東京芸術大学教授
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イタリア都市の諸相 − 中世シエナの都市計画
イタリアの歴史的都市と建築にみられる多様かつ顕著な特質、中世都市シエナを例に解説する。特に、明確な計画性をもったカンポ広場と、未完のまま放置されている大聖堂の拡張工事について、その実相を図面とスライドで解明して行く。(イタリア研究会例会案内より)

野口氏との初めて出会いは旅の偶然である。僕が20代前半にヨーロッパを一人旅していときである。
フィレンツェからシエナのへ向かうため、列車に乗ったのだが、曜日の関係で行き先が変更になっていたらしく、途中駅で降りたところに彼も間違えて降りたのであった。観光地でもなんでもない田舎の駅に貧乏旅行者の日本人がいたので声をかけていただき、次の列車の時間までカフェで待ったことが出会いである。

ちょうど彼はフィレンツェ大学に留学しながら設計事務所に勤めていたので、翌日彼の事務所を訪問させていただき、建築家を目指す貧乏学生には忘れられない貴重な体験であった。

講演はまさに懐かしいシエナのカンポ広場を中心とした中性都市の成り立ちと、拡張工事を予定しながら途中で中止になった大聖堂についてあり、都市の形成が政治と経済と深く関わり、成り立つことを豊富な知識と写真でわかり安くお話いただき、とても魅力的な講演であった。

特に都市と自然地形との関係は、近代の都市計画が忘れてしまった建築の根本をついたようで印象的であった。

イタリアの都市はなぜ美しいのか?
なぜ数百年の月日を越えて維持できるのか?

日本の都市計画にはない思想がある。