従って熱中症を予防するための工夫として、こまめに水分を補給するとか、睡眠を充分摂るとか、アルコールはほどほどにするとかいった知識や知恵は、書籍や雑誌などでも盛んに取り上げられ、かなりの程度普及してきました。
しかし一方で、真夏に「冷え性」がひそかに流行し、社会問題となっていることはご存知でしょうか。冷え性というと寒い冬場に、主として女性が悩まされる症状という印象があります。確かに冬場に冷え性は多いのですが、それに負けないくらいに「夏の冷え性」が流行しているのです。
病院やクリニックで外来をやっていると、下痢や腹痛、食欲不振、肩凝りや腰痛、頭痛や不眠、イライラなどの不調を訴える方が、どういう訳か夏場に増える印象があります。女性に多い傾向がありますが、最近では若い男性の姿も目立ちます。
このような方々の診察をし、話を聞いていると、おしなべて体温が低いという特徴があります。体温計は大半の方が36度前後、または35度台を示します。通常の人間の体温は36.5度でほぼ一定しているはずですが、それよりもかなり低い体温なのです・・(続く)
| コラム一覧 |
このコラムの執筆専門家
- 吉野 真人
- (東京都 / 医師)
あなたの自然治癒力を引き出し心身の健康づくりをサポートします
病気を治したり予防するにあたり、いちばん大切なのは、ご本人の自然治癒力です。メンタルヘルスを軸に、食生活の改善、体温の維持・細胞活性化などのアプローチを複合的に組み合わせて自然治癒力を向上させ、心と身体の両方の健康状態を回復へと導きます。
03-3277-3737