- 阿妻 靖史
- パーソナルコーチ
対象:コーチング
別れた彼が忘れられない、という悩み相談を受けることがあります。
その場合、「愛している」のか「執着している」のか、それに気づいてもらうように質問しながら誘導していきます。
「この彼と別れたら私はもう幸せになれない」という考え方にはまってしまうと、執着がなかなか手放せなくなります。
わかりやすくいうと、相手の幸せを願うのが「愛」つまり、相手がもし別の人との交際を望んでいるのならそれを応援してあげるのが「愛」です。そうはいっても、人間はそういう風にはできていません。やはり、自分の欲を満たしてほしいと思う気持ちもあります。
だから、相手に求めたい気持ちがゼロになる必要はないのです。その気持ちは大切にしてください。
冷静に考えれば、既にうまく行かなくなっている相手との関係を無理して維持しようとするよりも、一旦別れるなりして距離を取ってクールダウンした方が、お互いにとってよいことのはずです。幸せに向かっているかどうかで考えれば、そうなるはずです。
しかし、一人になると寂しすぎて耐えられないとか、別れは自分の失敗を認めることで、そんなこと絶対にできないとか、幸せに向かうことよりも、目先の痛みを感じないことを優先すると、もう先が見えなくなっている関係に終止符を打つことができません。
また、終止符を打たずに関係を改善することを考えるにしても、「言いたいことをキッパリ言った結果、もしも関係が終わったら仕方ない。その時はその時だ。」という覚悟を決めなくては、言いたいことも言えないし、関係を改善するための毅然とした態度を取ることができません。
「愛」は、お互いが一緒に幸せになる道を目指そうという気持ちです。
「執着」は、目先の痛みを感じないために、相手と別れられない気持ちです。
今苦しいとしたら、それは愛ではないのかもしれませんね。
目先の痛みを乗りこえられるとしたら、本当の幸せのためにどの道を選ぶのか、それを考えてみることが、執着を乗りこえるためには大切です。
あづまのサイトのコラム、
正しい「愛着」と「恋愛依存症」の違い
別れたあとの執着を断ち切る【捉え方】
も参考にしてみてください。