- 松本 一郎
- 株式会社松本ステインドグラス製作所
- インテリアデザイナー
対象:住宅設備
- 松林 宏治
- (住宅設備コーディネーター)
- 松本 秀守
- (住宅設備コーディネーター)
新丸ビルオープン
いよいよ先日オープンしましたね。
私も建築工事に関わりましたので、思い入れも一倍強いです。
タイトルを見てレビューかと訪れた方、ダマすようですみません^^;
時間が無く、まだ外観しか見てないのです。
さて、私が関わったのは、旧新丸ビル閉館後、解体工事(平成16年度)の頃でした。
昭和27年にできた当時超高層ビル
旧新丸ビルは昭和27年にできた当時超高層ビルでした。
外壁はガラスで覆われていましたが、そのガラスは今では貴重な「ゆがみガラス」で、枚数にして約4500枚。
日本には、まだフロートガラスを量産する技術がなかった頃です。
これをすべて取り外し、保存しようというプロジェクトでした。
ガラスを取り外す
ガラスは今のように、枠の中にビスで取り付けられているのではなくて、
T型のサッシに、パテ(粘土のようなもので乾燥後硬化)で固定されていたのです。
外周のパテを崩し、ガラスを撤去するには時間も予算もありませんし、
今ではできる職人も少なくなってきています。
頭を悩ませ、色々とシミュレーションを繰り返した結果、
ガラスの内側に線を数本入れ、吸盤で引っ張って抜く方法に至りました。
保存したガラスは平均W550×H950、約3500枚に及び、すべて洗浄し、A〜Dのランク付けをして、
今後丸の内に復元される某建築物に再利用される計画です。
旧新丸ビルは、他にもエッチング、モザイク、大理石など、当時の技術もたくさん詰まっていた素晴らしい建物でした。
新丸には、こんな隠れた話題もあったんですよ。
こういった話題に興味のある方は、三信ビルなんかも見てください。
▼三信ビル保存プロジェクト
http://www.citta-materia.org/sanshin.php?itemid=176&catid=24