これでキマリよ!ラストシーンの演出術 #3 - クリエイティブ制作全般 - 専門家プロファイル

山藤 惠三
有限会社エスオープランニング 代表取締役 クリエイティブディレクター
東京都
クリエイティブディレクター

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対象:クリエイティブ制作

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これでキマリよ!ラストシーンの演出術 #3

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メディアと映画、ずっと楽しい関係。 映像メディアの演出術
お盆も終わり、お仕事モードに染まる一週間です。
年度後半も不況に負けずに頑張って行きたいと思います。

こんにちは、山藤(サンドウ)です。

映像メディアの演出術 これでキマリよ!ラストシーンの演出術の第三弾です。

いままで、その1〜その3までラストシーンの必勝パターンを書いてきました。
今回は、その4、その5です。

これをマスターして、プロ顔負けのカッコいい映像とそのエンディングをパチッと決めてくださいね。

その4 じゃじゃ〜〜んと音楽!のエンディング



これは、SF映画なので多く使われる手法です。
スターウォーズ・シリーズのエンディングを思い出してください。

大きな物語が終わるとき、または、戦いが終わり、全ての人々が安堵の気持ちを持ったとき、
あの、巨匠、ジョン・ウィリアムスさんの音楽が静かに流れ出すのです。

これは、オペラ歌劇などにも通じる伝統的なスタイルで、
物語の終了とともに歌い踊る、大演壇で終わるハッピーエンドです。

また、ちょっとマニアックですが、
僕の好きな、「狼男、アメリカン」原題は、''「アメリカンわーウルフ・イン・ロンドン」''。
監督は、あの「ブルース・ブラザーズ」のジョン・ランディスさんです。

彼は、独特の音楽センスを持っており、
「狼男、アメリカン」はホラー映画なのですが、なんとなく面白おかしく、やがて悲しい物語を作り出すことのできる人です、
そのホラー映画のエンディングが、底抜けに明るい「ブルームーン」というソウルフルなビートの利いた音楽を使用しています。

悲しいときほど、つらいときほど、実は底抜けに明るいエンディングミュージックで、


その物語を締めくくる、この手法もとてもモダンなエンディングテクニックなのです。

その5 時間を止めろ!エンディング



文字通り、
その瞬間を止めます。
時間を切り取ります。
そして、永遠を作り出すのです。

映画「明日に向かって撃て!」は、アカデミー賞を受賞しました、
名優、ロバート・レッドフォードとポール・ニューマンが、西部劇のお尋ね者を好演しています。

この映画のラストシーンでは、
銃撃戦の末、追い詰められた二人は、
死を覚悟した上で、拳銃を片手に、多くの警察官が待つ中へと飛び込んでゆくのです、

その瞬間、画面はストップ、静止画になり、だんだんとセピア色の画面の中に溶けてゆきます。



映画史上、あまりにも有名なエンディングです。
こうして彼ら2人の俳優さんは、この物語の中の最後のエンディングで、
時間を切り取り!、その瞬間を止め!
彼らは映画と言う永遠のフィルムの中に、生きてゆくことになったのです。

つづく。