- 宮本 ゆかり
- マイウェイネットワーク
- ビジネススキル講師
対象:ビジネススキル
また、たくさん名刺交換をすると、なんだかそれだけで人脈が広がったような気になったものです。
ところが、実際、いくら何百人、何千人の人と出逢ったとしても、その後、関わりを持ち続けていける人はほんのわずか。
ましてやいっしょに仕事や活動をするとなると、本当にごくわずかな人に限られてきます。
よほどお互いに惚れ込んで、価値観や目的が一致した人とじゃないと、その後のご縁は続かないものです。
そんなことを感じたある時から、私は初対面の人々が集う場所で、むやみやたらに名刺交換することを止めました。
それまでの経験からいって、だいたい一度の集まりで出逢う『運命の人』というのは、だいたい『一人』なのです。
だから、その『運命の一人』との出逢いを求め、大切にしていきたいと考えるようになりました。
広く浅く名刺交換や挨拶で終わりにするのではなく、ピンとくる人がいたら、その人と二人だけでしばらく時間をとり、お互いの考えていることや将来の夢などについて、その場でゆっくり話してみるのです。更に、後日、必ず会う約束をします。
私の場合、だいたい自社に来て見学してもらうことが多いです。
ところで、初めて上海に赴任した頃、やはり『運命の人』との出逢いはありました。
中国語ができないうちは、とりあえず日本語の通じる会に出席するしかありません。
そこで、引っ越して間もない頃、まずは邦人向けフリーペーパーの広告を見て、『神奈川県人会』という会に申し込んでみました。
ここでは月に一度、上海某所のレストランに集まって飲み会が行なわれているとのこと。
しかし、登録したものの、主婦業と仕事を預かる私にはなかなか時間をとることができず、何も参加しないまま半年以上が経過しました。
ところがある時、普段は平日の夜に開催される飲み会が、この時に限って日曜のランチタイムに開催されるという案内が来たのです。「これなら子連れでも参加できる!」と、早速申し込みました。
その食事会では約40名程の参加者がいらっしゃいました。
その中で、たまたま自分のほうから名刺交換に来られた、ある人材紹介会社にお勤めの営業マンと知り合いました。
彼は「一度、御社を訪問したい」ということで、それから数日後に我が社にやってきました。
その時、予想外に彼の会社の社長(中国人)も連れて来てくださったのです。(普段の営業で社長が同行することなどないとのこと。しかし、この時はなぜか誘ってみたくなり、社長も興味をもってくださったとか)
さて、ここからがご縁の展開です。
彼との出逢いをきっかけに、そこから紹介されたこの会社の社長とうちの主人が意気投合し、これから協力して新しいビジネスを立ち上げる話になりました。
また、その頃ちょうど、娘のピアノの先生を探していたのですが、たまたま社長に相談したところ、友人に当たってみるとのこと。
そして結果的に「日本語の話せるイギリス人の若い女の先生」という願ってもない素晴らしい方を紹介していただけました。
お陰で、今、娘は楽しくレッスンを続けています。(この先生とも意気投合し、今では家族ぐるみで楽しいお付き合いをさせていただいてます)
今思えば、本当にあの神奈川県人会に参加して良かったなぁと思えるのです。
やはり「運命の人は一人」準備されているものです。