松下電器の社長を説得した男 - 対人力・コミュニケーションスキル - 専門家プロファイル

宮本 ゆかり
マイウェイネットワーク 
ビジネススキル講師

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閲覧数順 2024年04月18日更新

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松下電器の社長を説得した男

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夢を実現する力 会いたい人を引き寄せる
NPOネットワーク地球村の高木善之さんの講演会を主催したことがあります。

高木さんは、日本で環境問題に取り組んでいる草分け的存在。
以前よりビデオや著書で活動を知っていて、いつか直接お会いしてみたいと思っていた方でした。
講演会ではナマのお話を聞くことで、改めて私たち日本人が、いかに環境問題に対して、無知で無関心かを実感しました。

世界情勢や常識に対する無知、人間の器、心情の広さ、愛情の深さが、いかに不足しているかを思い知らされ、初めて講演を聴いた時は、頭をガーンと殴られたような思いでした。
3時間半の講演が1時間ぐらいに感じられました。
私はボロボロ・・・おお泣きしました。
会場のほとんどの参加者がそうでした。(なぜ、環境問題のテーマで泣けるのか? それは・・・是非、高木さんの講演を聴いてみてください)
http://www.chikyumura.org/

お話は一つ一つ、とても奥が深くて、どのトピックスを取り上げても感想は尽きることがないのですが、印象的だった内容の1つに、高木さんが松下電器勤務時代に社長を説得した話がありました。

地球環境に多大な被害を及ぼす、冷蔵庫・エアコンのフロン使用に関して、これを止めさせたという話です。(ちなみにフロンはオゾン層を破壊する元凶。地球が40億年かかって作ったオゾン層を一瞬にして破壊してしまい、これがなくなれば、農作物はもちろん生物は絶滅してしまいます)。

家電業界では当たり前のフロン使用を、トップメーカーである松下電器の社長に「止めましょう」と提言した一人の男の勇気と努力。

会社に100億円の損失を与えることを承知の上で、「会社の利益より、地球の利益」を優先させた信念。(その後の社内、世間からのバッシングは想像を絶するものがあります)

社長から、「お前の言い分はわかるが、経営的な観点からもう一度じっくり考え提案してくれ」と言われ、その数日後、高木さんはこんな言葉を社長に伝えました。
「経営とは、一生をかけて真理を探究すること。経営者とは、一生をかけて真理を探究する人」
この決断を受け入れた松下電器の社長もさすがです。