- 青田 勝秀
- 大国屋ビジネスコンサルティング株式会社
- Webプロデューサー
対象:ITコンサルティング
普及率について
E.Mロジャーズ氏は「イノベーション普及学」日本語翻訳版 1990年 著において、商品の普及率に対し「普及率16%の論理」を唱えている。商品の普及率が16%を超えたら、爆発的にに普及拡大していくというものです。商品の信頼性や認知度の向上を通じて、商品が一般的なものになっていく様ですね。商品が爆発的に伸びていくには社会での認知度、信頼性の向上などの状況から商品普及率が10〜25%程度まできたら一気に伸びていくと論じています。
商品ライフサイクル
他方で伸びていくものは沈んでいきます。ロジャース氏の述べている普及の爆発的な伸びは下記の4つの商品ライフサイクルの中で見たときに1の導入期から2の成長期にあたる部分の商品の成長について着眼をおいたものになります。一般的に商品のライフサイクルは4つの期間に分類され、1の導入期から4の衰退期までに分けられます。
1. 導入期 : 新しい製品を販売を開始した直後は認知度が高くないため、需要量は低い。先端顧客を対象としたスキミング戦略が採られることが多い。
2. 成長期 : 一度認知され成長期に入ると需要量は急激に増加するため、市場に参入する業者が増加する。
3. 成熟期 : 需要量は頭打ちとなるものの、市場参入業者はさらに増加するため競争が激化する。
4. 衰退期 : 技術革新などのために衰退期に入ると需要量は減少し、市場から業者が撤退していく。
商品ライフサイクル(July.11,2009,17:00 UTC).ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典より引用 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%95%86%E5%93%81%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88
これらの説明をするときによく使用された説明例は、テープ、CD、MD、MP3プレイヤーなどで説明をされます。テープの成長期にCDは導入期を迎え、CDの成長期にMDの導入期を迎え同時にテープの衰退期を迎えている。図にするとわかりやすいので近いうち図にして提示をしますね。要するに同一機能の商品では新しい商品が古い商品を淘汰して、古い商品の市場を殺してしまうということなんですね。
ECでの商品ライフサイクル
ECにおいては面白い傾向があります。例えば蟹という商材で考えたときは
1.導入期:販売事業者の数が少ないので、販売者は先行者利益を得ることができる。しかしブロードバンドの普及率が低く市場規模・市場成長率は低かった。
2.成長期:販売事業者が一気に増えて、市場規模もブロードバンドの普及率に合わせて一気に伸びる
3.成熟期:販売事業者も過去最高になり、競争はさらに激化する。需要量が頭打ちになる。価格競争が始まる。
4.衰退期:これが存在しません。代替商品ものではないので、この先ずーっと成熟期の状態が継続することになります。
なので、ECにおいて導入期の成長率の高く利益率の高い商品をみつけるということは、販売経路がまだECに及んでいない、もしくは販売経路がまだECでは低いものを見つけ出すことになると思います。それは業種業態関係ない普遍的なものだと思いますので今一度倉庫や現在の商品ラインナップを見つめなおすと見つかるかもしれません。今一度自社の商品ラインナップを良く見てみましょう!!