- 阪本 貴洋
- 有限会社NOW 代表取締役
- リフォームコーディネーター
対象:リフォーム・増改築
- 木下 泰徳
- (アップライフデザイナー)
- 溝部 公寛
- (建築家)
おばあちゃんが母親です
もういません。
他界して10年になります。
おばあちゃんには何もしてあげれていません。
わたしが生まれてきた時は、55歳。
3歳の時に母がいなくなりましたので、
おばあちゃんは58歳の時にまた【母親】になってしまったのです。
他人から見れば、おばあちゃん。
私から見れば、おばあちゃんだけどお母ちゃん。
反抗期には友達に
「おばあちゃんには、やさしくせなアカンで」と言われても
「アホか!一緒に住んでてオカンおれへんから、
ワシのおばあちゃんはお前のオカンみたいのもんじゃ!!」
と言い、うっとおしい時もありました。
トイレでこけて頭をぶつけ、手術をし、そこから一気にボケていき・・・
入退院を繰り返し・・・
それでも私という親不孝者は、
そばにおらず家を飛び出し、好き勝手しておりました。
「おばあちゃんが死ぬ」
そんな事は全く考えずに・・・
病院の父から仕事中のわたしに一本の連絡があり、
その道中が異様に長く感じられたことは、
今でも忘れられません。
母親が死んだ・・・
その時の気持ちは、【恐怖】といっても過言ではありません。
おばあちゃんの死顔を見たとき、
「俺は何をしてあげたんや!?」と思いました。
わたしは、おばあちゃんがいたから、
父親が仕事で遅くなっても寂しくもなく、
家に帰れば御飯が食べれて、''着替えもたたんであり''、
病気になってもずっと看病してもらったり、
・・・そんな当たり前をもらっていたのです。
本当なら【ない当たり前】を・・・
リフォームによる被害は、ほとんどが高齢者の方々。
わたしは、おばあちゃんにできなかった恩返しを
こういった被害件数を防ぐ努力をすることで返そうと思っています。
天下の親不孝者が一生涯かけても償わなければならない罪です。