19世紀になり、薬物や手術などが中心の西洋医学が全盛となると、アロマなどの自然療法は偏見の目で見られるようになり、一時期衰退しました。「科学的ではない」とか、「前近代的だ」とか言われて、日の目をみない時期がしばらく続きました。日本に於いては、未だにそのような偏見が残っているようです。
20世紀の半ば過ぎから、薬物中心の西洋医学の限界が叫ばれるようになると、西欧を中心として、アロマセラピーが見直されるようになりました。米国や英国などでも、フランスとは多少違った位置づけで、大いに普及しています。日本に於いても、医療機関でこそ普及していませんが、アロマサロンや店舗販売などを通して急速に普及してきました。
私がアロマセラピーに注目するようになったのは、あるセミナーでの出会いからです。そのセミナーは健康に関するものではありませんでしたが、たまたま隣に座っていた新潟の若い女性が「私、アロマで生き返ったんです・・」と話し始めたのを聞いて、天地がひっくり返るほどの衝撃を受けたのがきっかけでした。
その女性はとても活き活きと、目を輝かせて話す方でした。「昔はアトピーがひどくて、薬漬けでかえって体をこわし、気持ちも塞ぎ込んで、人前に出られない人間でした」と、顔を曇らせて説明しました。僕には、彼女にそんな過去があったようには見えませんでした・・(続く)
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このコラムの執筆専門家
- 吉野 真人
- (東京都 / 医師)
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