昨日からの続き、昨日までの節税策のダメな点を指摘しました。
さて、当然ながら次のような反論が考えられます。
・保険は入っておけば役に立つけど、税金は何の役にも立たない。
確かにある意味においては当たっているでしょう。
事業を継続する上で必要な保証というものは確かに存在しますし、
その為に保険に加入するという考え方はとても大切なものです。
しかしながら、ではその節税のために入った保険は、本当に事業継続の
ために役立つようなものだったのでしょうか?
多くの税理士が節税のために推奨したような保険は、別に保証の必要性から
考えられたものではなく、単に税金を安くするために入ったものです。
(これについては、保険会社の人間が認めています)
最悪なのは、税理士自身が代理店手数料をもらうことのみを目的として
顧客に保険加入を勧めているようなケースです。
確かに私も保険の代理店はやっていますが、それはあくまで顧問先の事業が
つつがなく継続するために必要な手段を提供するためのものです。
例えばどうしても事業に必要な消耗品を前倒しで購入した、といった節税なら
意味もあるでしょう。
早めに購入して税金を安くし、買った消耗品を使って更に収益をあげていく。
これは非常に合理的な節税策です。
しかしながら、広く実践されている節税策の多くは、残念ながら
企業経営にとってそれほど有益なものとはなっていないように
感じられます。
むしろ害悪と表現して良いような節税策が多く存在しています。
この項、明日に続く。
いつもお読み頂き、ありがとうございます。
このコラムの執筆専門家
- 高橋 昌也
- (税理士)
- 高橋昌也税理士・FP事務所 税理士
「税務×経営コンサルティング」の複合サービスを提供します
節税だけ考えていては事業の根幹が危うい時代。当事務所は、税務・会計はもちろん、マーケティングや経営戦略提案にも強みを発揮。とくにキャッシュベースの経営を重視し、小規模事業体が「いかにキャッシュを毎月手元に残すか」のアドバイスを行います。
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