- 島田 千草
- 株式会社ノーメン・ジャパン 代表取締役
- 東京都
- ブランドコンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
『ネーミングの秘訣』シリーズの第8回目です。
♯8) 最終ネームは慎重に、最後に選ぶ!
何事にも「直感力」を大切にしなさい
とよく言われますが、
ネーミング開発の過程においては、
この直感力に余りにも期待を注いでしまうと、
案外残念な結果に終わることも多いのです。
伝えたいメッセージやイメージが素晴らしく取り込まれているネームにビビッときたら、
類似商標やドメイン取得の厳しい壁があたかも存在していないかの如く、
あなたは胸踊らせてこのネームですべてが始まると感じることでしょう。
残念ながら第一印象でビビっときたネーム候補にはジンクスとでも言いましょうか、
あなたの期待通りにコトを進めることができないケースが頻繁に起きるのです。
あなたは失意落胆し、その他のネームに何の特別な感情も抱けずに困ってしまうことでしょう。
ここで、ネーミング開発のプロからのアドバイスです。
ネーミング選考に際しての大原則です。
それは、次の3つです。
➣ 商標調査が終了するまでは、たったひとつのネーム候補に恋をしてはならない!
➣ 複数のお気に入りネーム候補を最後まで抱えていることが大切。
➣ 商標調査やドメイン取得まで乗り越えられたら、ここで最終案をひとつ選びましょう。
あらゆる障害レースを走り切るまえに、ひとつのネームに絞り込んでしまうのはリスクが伴うものなのです。
実は、複数案をお気に入りのものからランキング番付した場合にも同様の問題は起きてしまうことがあります。
これは商標調査を実施する際の予算的理由で、お気に入りNo. 1のネームから調査を行う場合です。
お気に入りNo. 1のネームに先行類似商標が存在すると判明したら、否応なくこのネームとは訣別しなければなりません。
次に、第2位の候補案は、商標調査もオールクリア、ドメインの方も何の問題もないと分かったとします。
ネーム案の順位付けをした場合、第1候補のネームは、深紅の薔薇のように鮮明に見えていたのに対し、第2位以降については、どれも白黒カラーの色褪せた冴えないものとしてあなたの目には映ってしまうこともあります。
「あれ以外のネームはどれも気に入ったものがない、困ったなあ...」
お客様のこうした困惑につねに対処して来ました。
私がここでお伝えしたいのは、
最終的に商標やドメインの厳しい壁をくぐり抜け決定されるに至ったネーム案は、あなたの直感にもとづくお気に入り番付では、たとえ第3番目や第4番目であろうとも、ひとたび最終決定されると、時の流れと共にあなたにはとても愛着持てるものになるということです。
なぜなら、ブランドネームはつねに進化していくものだから。
そう、生きているのです。
グローバルネーミング開発
世界へ挑むブランドネーム・CI開発
株式会社 ノーメン・ジャパン
www.nomenjapan.com