このような企業がいろいろ批判されるのは当然と思いますが、内定取り消しをした企業がその後倒産したという話も聞くようになりました。こうなってしまうと、先に内定取り消しをして内定者を会社の道づれにしなかっただけ誠意があったという見方もできます。
仕事が少なく、週休3日、4日と休業日を増やす会社も増えています。このような会社では内定取り消しや自宅待機もやむを得ないのかもしれません。苦しくても一度採用を決めた新入社員は責任を持って受け入れ、会社全体で痛みを分かち合って乗り切ろうという会社もあります。内定取り消しや自宅待機をしながら、一方ではすぐに稼げる中途採用を続けているような会社もあります。地方採用だけを排除する会社、毎年当たり前のように内定取り消しをしている会社もあります。大した教育もせずにノルマだけ与え、毎年多数の退職者を出しているような会社もあります。
全体がどんな状況なのか見極めないと、やむを得ない事情なのか、無責任なのか判断できません。また外部からその会社の行為の妥当性を判断することはとても困難です。何が正義で何が悪なのか、本当にわかりづらくなっています。
結局は経営者の人間性、過去からの会社の姿勢、風土から見極めるしかないのだと、改めて感じているところです。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。
組織が持っているムードは、社風、一体感など感覚的に表現されますが、その全ては人の気持ちに関わる事で、業績を左右する経営課題といえます。この視点から貴社の制度、採用、育成など人事の課題解決を専門的に支援し、強い組織作りと業績向上に貢献します。
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