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犬・猫の熱中症にお気をつけ下さい

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熱中症にお気をつけ下さい!


6月といえばまだ梅雨の時期ですが各地で梅雨が明けてしまったようですね

あまり降雨がなく本番の夏にも不安が残ります。加えて電力も不足気味とのことですので生活に心配なことが増えました。数十年前までの暑さとは比べものにならないくらいの高温・高湿度です。以前であれば扇風機を回してお出かけして下さい、とオーナー様には伝えていましたが今はそれだけでは部屋の温度が下がらなくなってきました。

本来犬は高温には弱く寒さには強いとされ、猫は低温に弱く高温には強いはずなのですが近年の暑さと室内の気温上昇は異常です。朝晩はまだ気温が上がりませんが日当たりの良い窓にカーテンやブラインドをつけないと日中の室内の温度がかなり上昇しています。最近の傾向を見るとノルウェージャンフォレストキャットなどを代表とする長毛種・原産国が北欧の種類が増えております。遺伝的に冬の寒い地方に住んでいるので被毛が長く寒さには強いのですが日本のような高温多湿には適していません。ですので留守番をさせている間に室内の温度が上がり過ぎて熱中症になりうる可能性があります。

犬や猫は汗腺が少ないので人のように汗をかくことで体温を下げたり温度差の調節機能がうまく働きません。彼らが過ごしやすいような環境を整えてあげないといけないのです。

私の飼っている猫は日本猫ですが今年の暑さにはかなり参っているようです。以前は多少暑そうにしていましたが、今は涼を求めて扇風機の前のひんやりとした床にべったりしています。飲水量も多くなっています。節電のために家では扇風機や外の風などで我慢していますが日中見てあげられないときにはやはり弱風・28〜29℃の設定でタイマーをかけるなどしてあげないと体調を崩してしまいそうです。

特に長毛種の猫はお気をつけ下さい。

かわいそうですが夏の暑さがもっとひどくなる前に被毛を短くカットするのも一つの選択肢です。人よりも大きな毛皮を着込んでいると考えたらものすごく暑く感じるのは容易にわかると思います。長毛種のフワフワした感じが可愛いですが命に関わるような暑さですから少しでも涼しさを感じられるような工夫をしてみて下さい。

犬の長毛種も同様です。これから先のことを見込んで暑さを凌げるような工夫や対策を考えておかないと思わぬ事故に遭ってしまいますので十分にお気をつけ頂きたいです。

地球温暖化が進み、人や動物たちも生活がしにくい世の中になってしまいましたができることから始めて上手に暮らせるように工夫することが求められています。ちょっとした気遣いや工夫で命を救うことができます。私も含めて知恵を絞り情報を共有できるように努力していきたいと思っております。

皆様もストレスの多い毎日を過ごされていると思いますが少しでも楽しく生活できるよう心より願っております。


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カテゴリ このコラムの執筆専門家

(獣医)
Clione Heart Warming 

気軽に話せる獣医師です

長年インフォームドコンセントを大切に心掛けています。会話により意思疎通が不可能なペットの気持ちを代弁し、何よりもオーナー様にわかりやすく状況をお伝えできるよう努力しています。

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