
- 石橋 大右
- 株式会社和上ホールディングス 代表取締役
- 大阪府
- 住宅設備コーディネーター
対象:住宅設備
- 松林 宏治
- (住宅設備コーディネーター)
- 松本 秀守
- (住宅設備コーディネーター)
SDGsへの取り組みなどが世界的に進む中、「エシカル消費」という言葉を見聞きすることも多くなったように思います。野村證券の「証券用語解説集」によるとエシカル消費とは「倫理的、道徳的な課題に責任をもって取り組み、社会貢献度が高い企業を厳選して投資する投資信託のこと」とあります。(引用:https://www.nomura.co.jp/terms/japan/e/A03131.html)
SDGsの潮流の中でよく俎上に挙がるESG投資とよく似た概念で、エシカルであること(つまり環境や社会への貢献につながる)を要件としている投資商品です。投資家はこのエシカルファンドを購入することにより、間接的に環境や社会に貢献できるわけです。まさにSDGsの時代に向けて面白い動きだといえるでしょう。エシカル消費になぞらえて、エシカルファンドなどに投資をする考え方のことをエシカル金融と呼ぶ言葉も登場しています。
ちなみに、このエシカルというのは「道徳的」という意味があるので、エシカル消費、エシカルファンドが持つ意味は意外に広いと考えられます。
さて、筆者にとっての専門分野である環境ビジネスや太陽光発電についても、このエシカルファンドと大いに関わりがあります。エシカルファンドの投資対象として太陽光発電所を設置するとなれば、筆者が代表を務める和上ホールディングスなど用地の造成から太陽光発電所の設置、運営まですべてをトータルパッケージでご提供できる会社が欠かせません。営業面ではもちろんですが、筆者が提唱するSDGsの時代に向けた企業の取り組み、さらには国が掲げている脱炭素への取り組みは地球環境保護の観点からも待ったなしで取り組むべき課題です。
エシカル消費、エシカル金融の潮流がより大きくなることで、SDGsが目指す社会がどんどん現実味を帯びてくることでしょう。筆者としても大いに歓迎したい流れです。
2020年にブルームバーグが発表した記事によると、アメリカではすでにESG関連株や関連株をパッケージ化したETFが人気を集めており、資産額がすでに1,000億ドル規模になっているのだとか。こうしたESG系ファンドは、まさにエシカルファンドのことです。ブルームバーグの当該記事ではコロナウイルスとの関係も論じていて、「コロナウイルスとロックダウンによるひとつの結果として環境の大切さを再評価」と述べています。さすがに直接の関係がどこまであるかは分かりませんが、それまでの世界が当たり前のものではないことを目の当たりにしたことで、静かに進行している環境破壊や気象変動などへの関心が高まったというのはあるかもしれません。
今後、エシカルファンドは金融のひとつのジャンルとして確立され、より多くの投資マネーを集めていくことでしょう。筆者も含めて環境ビジネスの最前線を担う者として、しっかりその期待に応えていく使命があるとも感じました。
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