- ヨシダケイスケ
- はたらくちからラボ 代表
- 東京都
- キャリアコンサルタント
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
■対象者
高校2年生 理系志望 男子
■進路サポートより
職業レディネステスト(VRT)を実施したところ、職業に対する興味と関心は「慣習的」の傾向が強く、性格傾向の方向性はかなり定まっているという結果が得られました。一方で日常生活における興味は、人と関わること、特に「みんなと行動する」が高いという結果でした。
本人は、「友達と一緒に過ごすのが楽しいから、その通りの結果だと思う。いろんなタイプの人と知り合っていきたいから、人と関わる仕事に興味がある」と話してくれました。
私が普段の彼を見ていても、たしかに最近の彼は友達と遊ぶことが楽しくてたまらない様子でした。ですから人と関わる仕事に関心が行きがちであることは納得がいきます。しかしVRTの結果では「社会的」の傾向はかなり弱く、人と接する仕事は向いていない可能性が高いと考えられました。また、彼は自分で分厚い問題集を購入して、ほぼ毎日休むことなくコツコツ取り組んでおり、分からないところがあると聞きにくるというペースが出来上がっており、「慣習的」の傾向が強いことは明らかでした。
そこで、「社会的」と「慣習的」のそれぞれに属する代表的な職業が挙げられた職業リストを紹介し、自分で調べて、興味があるものを3つ挙げてくるという宿題を課しました。
翌日に彼が提出したシートを見ると、システムエンジニア、公認会計士、美容師の3つに興味があるという結果でした。その中で特に興味があるものは何かを尋ねると、システムエンジニアであると即答。
家で保護者の方とも話をしたそうですが、システムエンジニアという職業にかなり関心が高まった様子。一方で学士の資格は取っておきたいという希望が生まれたことから、電気・電子工学、情報・通信工学系の大学と情報系の専門職大学に焦点を当てて、情報収集を行い、進路を考えていくことになりました。
高校生にとって、「今」の興味はふとしたきっかけで簡単に変動するものです。進路相談で将来のことを考えるときも、その時点の心情の影響を強く受けた選択をしてしまいがちになることがあります。進路を考えるときは、「今、関心が高いもの」と「性格的に向いているもの」の2つの観点があることを意識することが大切なのです。
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