まず、このお話にご協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深謝いたします。
この方の経過や、術前術後に関しては、私のコラム『美容外科話』に書きましたので、そちらをご覧下さい。
ここでは、『上口唇挙上での縫い方』をご紹介します。
デザインは、上口唇のバランスを見ながら考えますが、デザイン部分を切り取るときは、どの程度の組織の厚さにするのか、均等な厚さで切除する部分には職人芸的な技術が必要です。
話がそれてしまいますので、こうしたこだわりに関しては、別の機会にご紹介することとして、今回は、『縫合』についてお話します。
美容外科の手術では、いかに綺麗に縫うのかということは、非常に大事です。
適当に縫い合わせると、傷口がふさがっても綺麗に治らないという問題が生じてしまいます。
この『綺麗に』するためには、表面だけではなく、皮膚の深いところ、皮膚の中の浅いところで、何層にも分けて縫い合わせるという手間をかけることが非常に重要で、この中処理を怠ると、表面の傷に大きな影響が出てしまいます。
こうした細かい部分は、外側から見えませんので、私の『こだわり』の部分になってしまいますし、このことを丁寧に行うとその分時間もかかります。
『丁寧な手術には時間がかかる』ということも患者さんには知っておいていただきたいポイントだと思います。
当院は、私しか医者がいませんので、どの手術にも私なりのこだわりを持って行っています。そのため、他院に比べると手術時間が長いかもしれません。
片側の縫合が終了した状態をお見せします。
この時点で、反対側のデザインラインとのバランスもチェックして、問題があれば微調整も行います。
次に両側の縫合が終了した状態をお見せします。
左右バランス、糸の締め具合等チェックをして手術を終了します。
各工程で、自分が納得いかない場合は、やり直しや微調整を加えて手術をします。この『手作り感』が、個人クリニックの良さだと思っています。
色々な医療機関もあり、患者さん側としても選ぶのが大変だと思いますが、『担当医が手術した症例写真』、『担当医と話してみた時の相性』が選ぶポイントとして重要なのではないかと、私は思います。
このコラムの執筆専門家
- 山本 豊
- (東京都 / 院長)
- 新宿山本クリニック
「もう治せない」と諦めてしまう前に、ご相談ください
美容整形手術における、数多くの修正手術の症例数を持つ、私だからこそ出来るアドバイスがあります。初回・修正を問わず、目や鼻、リフトアップの美容手術はもちろん、美肌治療やヒアルロン酸などの美容皮膚科の分野にも広く対応しております。