Galette des Rois　（王様のガレット）

Galette des Rois　（王様のガレット）

Roisはフランス語で（王）Roiが複数形なのは東方の三博士を指している

お菓子の由来

ガレットデロワは、フランスの伝統的なお菓子です。2種類あり、フランス北部ではパイ生地にアーモンドクリームを挟んだもの。南部から南東部にかけてのプロヴァンス地方では砂糖漬けのフルーツが入ったブリオッシュ風（パン生地）のガレットを食べます。

　　　　　　　　　　　　　　　　↑（プロヴァンス風）

１月６日キリストの公現祭E’piphanie（エピファニー）に食べるお菓子として、今では１月６日だけとは限らず、

１月中はフランスのどのケーキ屋さんの店頭にも並び、紙で出来た王冠と一緒に販売されます。

公現祭とは、東方の三人の博士（賢者とも王ともいわれている）によってキリストが生まれたことを世に知らされた日をお祝いしたお祭りです。キリスト教では12月25日をイエスキリストの誕生日と定め、ベツレヘムの星に導かれて三博士が来訪しキリストの顕現を祝った日を1月6日あるいは元旦後の最初の日曜日と定めています。

また、時代は変わりますが、昔々教会の次の神父様を決めるときにパンの中に忍ばせたそら豆を引き当てた人を次期神父様と決める行事があったそうでこれが後にお菓子につながって伝わったという説もあります。

今では、家族や職場の仲間と切り分けて中に入っているフェーヴと呼ばれる陶器のお人形を運良く引き当てた人が、その座の王様（王女様）になれるという楽しい仕掛けのあるお菓子です。

フェーヴf’eveは直訳すると“そら豆”の意味

昔は本物のそら豆を入れていたそうです。

そら豆は胎児に形をしており、古代から命のシンボルとして扱われ来ました。結婚式や農耕にまつわる催事にそら豆がふるまわれたといわれています。現在の素焼きや陶製のものになったのは、19世紀パリのお菓子屋さんが、陶製の人形を入れたのがはじまり。陶磁器が大流行で工業化が進んだ時代です。クラシックなフェーヴはキリストにまつわるものが多かったそうですが、今ではその時代を反映する形のものまで様々（車、アニメのキャラクターなど）でコレクターまでいるそうです。

ガレットは、丸く薄く焼いたお菓子の意味

フランス・ブルターニュ地方のお菓子（ガッレット・ブルトンヌ）や、料理ではそば粉のガレット（丸く薄く焼いたクレープ料理）等があります。

ガレットデロワは、誰でも手に入るお菓子（高級感を出してはいけない）なので、膨らむパイ生地をわざと抑えて高さを3㎝までにするなんて決まりもあります。中に入るアーモンドクリームは、バター、砂糖、アーモンドパウダー、卵が同割りなのが基本です。
 

キリスト教徒でなくても、この遊び心のある楽しいお菓子を是非作って、誰がフェーヴ入りのケーキを引き当てるか、引き当てた人はきっと幸運がやってくるとばかりに盛り上がってほしいと思います。

Galette des Rois　（王様のガレット）

模様にも意味がある！

月桂樹の葉Laurel「勝利」

葉っぱの模様

麦の穂Oreille de ble’ 「豊穣」

矢羽根模様　麦の形を模したもの

太陽Soleil「生命力」を意味します

中心から外に向かって細かい曲線渦巻模様

ひまわりTournesol「栄光」

格子模様

フランスは農業国ですからね

矢羽根の模様や太陽の模様など好まれています

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