08年度法人税収大幅減へ - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士
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08年度法人税収大幅減へ

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雑感 業務その他
8日3時2分asahi.com記事はこう報じた。

景気の急速な落ち込みで、国の08年度税収が見積もりを下回る可能性が
強まってきた。
政府は昨年末に税収見通しを7兆円余り下方修正したが、法人税を中心に
最終的な税収不足が兆円単位に膨らみ、「借金」での穴埋めを迫られる
おそれがある。

政府は08年度当初予算で一般会計税収を約53.6兆円と見積もったが、
企業業績の悪化で法人税収の下ぶれが表面化。
昨年末の2次補正予算で約46.4兆円に減額した。

しかし、実体経済は予想を上回る悪化を続け、新光総合研究所の
2月の集計では、東証1部上場企業の09年3月期の純利益予想は前期比
約86%減と、昨年11月時点の予想より減益幅が3倍強に拡大。
政府は、税収見積もりの土台となる08年度の名目経済成長率を
マイナス1.3%と見込むが、民間調査機関ではマイナス3%強の予想が目立つ。

昨年12月と今年1月分の法人税収は前年水準の約7割。
08年度税収が判明するのは6月ごろだが、財務省では「全体としていい要素が
ない」(幹部)と、見積額達成に悲観的な見方が広がっている。

歳入が予算割れした場合、まず国債の利払い費などの歳出が浮いた分で
埋めるが、足りない場合は赤字国債の追加発行となる。
政府・与党は追加経済対策でさらなる財政出動を検討しており、
国の財政の「借金依存」に拍車がかかりそうだ。





昨今の金融不況のあおりを受け、今年度の税収が大幅に減少する見込みだ。

民間に対する早急の景気浮揚策が望まれる中、近年の経済高揚を支えてきた
企業が軒並み、世界同時株安に飲み込まれた結果、政府もいよいよ
追い込まれてきた格好だ。

税収不足の追加財源をどうするのか。
赤字国債の発行しか道はないわけであるが、肝心の国債の購入先である
企業が軒並み金融不況の影響を受け、派遣切り、大規模なリストラに
踏み切っており、国債の購入余力が大きく減退していると言わざるを得ない。

企業に国債の購入余力がなく、政府の赤字財源が確保できないとなれば、
政府が破綻しかねない。

年金財政の建て直しに期待されたいわゆる「埋蔵金」はここで
吐き出さざるを得ないであろう。
こういう非常事態に緊急に対処するための余力を確保するためにも
緊縮財政、財政の健全化が必要であったのだ。

政府与党が埋蔵金の存在を知りつつも、手をつけなかった理由として、
そこに利権が絡んでいることもあるのだろうが、もう1つの理由として、
緊急財源に使える可能性を考えていたのではないかと思います。

赤字財政の早期健全化を目指しつつ、緊急事態にも対処できる術を
考えることが政権与党のあるべき姿であろう。

私は「埋蔵金」問題が浮上したときにそのように考えていた。


政治が西松不正献金疑惑から機能不全に陥ることのないよう、自民・民主
ともども、身を正して頂きたいところである。

麻生さんが小沢秘書逮捕の報道に対して、今は景気対策・経済対策と
仰られるのは、このような状況を考えれば当然のことであって、
今こそ選挙だ、などと言っている余裕はない。

税金の無駄遣いをなくしつつ、使うべきところに予算を使いながら
財政の建て直しも図らなければならない財政運営は困難な道であるが、
3ポストを兼任せざるを得なくなった緊縮財政派の与謝野氏の手腕に
日本の将来がかかってきている。

高校の先輩ということもあり、期待しています。

そして、早く、国民を安心させて下さい。お願いしますよ。