このコラムでは、事業計のタイトルのもとに''事業計画をどのようにして作成していくの''、主要ポイントをシリーズ化して以下の項目について説明していきます。
今回は、その第3回目として、"事業概要の作成ポイント"について書いています2回シリーズの2回目です。
今回は、事業概要を書く切り口について説明いたします。
前回のコラム(2009年2月22日に投稿)では、事業概要の内容として下記3点について説明いたしました。
(1)対象市場・顧客の見方・考え方
(2)どう実現するか
(3)他社との差異化の考え方
事業概要を作成する大きな目的の一つとして、御社の事業内容を正しく且つ深く読み手に理解してもらうことがあります。
この観点から説明いたします。
先ず、御社の事業内容を他の人に説明する時の要点のまとめ方として、5W2Hを活用します。
5W2Hとは、以下の事です。
・なぜ(Why)
・何を(What)
・誰が(Who)
・どこで(Where)
・いつ(When)
・どのようにして(How)/いくらで(How much)
上記(1)〜(3)の項目をこの5W2Hを使って表現してみましょう。
(1)対象市場・顧客の見方・考え方
・Why ?
◆なぜ、この事業を始めたいと考えたのでしょうか?⇒社会的存在意義とあなたである必要性は?
その事業に懸ける動機や理念は何でしょうか
・What&What’s new ?
◆どのような商品・サービスを提供しますか?
・Where&Whom?
◆どのマーケット/市場を対象に、誰(顧客)に対して提供されるものなのでしょうか?
(2)どう実現するか
・How ?
◆いかなる方法で(売値、コスト、利益 などを設定して)サービス/商品を提供・販売しますか?
◆どうやって競争力を維持し、事業を継続させますか?
(3)他社との差異化の考え方
・How ?
◆どうやって競争力を維持し、事業を継続させますか?
・What’s new ?
◆そのサービス/商品のどこが魅力的なものなのでしょうか?
◆どこが従来にない新しい点なのでしょうか?⇒オンリーワン或いは「ウリ」をどう実現しますか?
・When ?
◆事業/市場自体のライフサイクルの段階と起業のタイミングの位置付けはどうですか?
今がグッドタイミングですか?
これらの?マークに対してあなたの言葉で明確にわかりやすく書ければ、立派な事業概要の骨子が出来ます。
是非、お試しください。
これらの5W2Hに対する回答を事業計画書としての事業概要にまとめる場合、下記項目についてふれて書けば必要なことは網羅されます。
■名称(商品・サービス名)
■キャッチフレーズ(お客様にとって一番いいところ、うれしいところ)
■なぜこの事業を始めたいと考えたか(市場・問題点・興味など)
■事業目的
■ターゲット市場・顧客
■事業化の準備(なにからはじめる)
■事業開始時期(いつからはじめる・するの)
■価格(いくらで売るの・提供するの)
■仕入価格・製造コスト(いくらコストがかかるの)
■手段(どうやって販売・提供するの)
■宣伝・広告(どうやって知らせるの)
■事業規模(店舗:広さ、営業:区域・地域)
■売り上げ(どれだけ売るの)
■協力先・仕入先
■事業理念(この事業からどんなうれしいこと・感動することを提供するの)
今回は、ここまでとします。
次回は、詳細事業計画を書くポイントについて説明いたします。
私のコラム記事についてコメントやご質問があれば、何時でもご連絡ください。お待ちしています。
今後ともよろしくお願い致します。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁
このコラムの執筆専門家
- 山本 雅暁
- (神奈川県 / 経営コンサルタント)
- グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上
起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。
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