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寺崎 芳紀
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閲覧数順 2024年04月19日更新

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老人ホーム入所中の女性から600万円窃盗 介護職員逮捕~ケアマネタイムスより~

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こんにちは!株式が社アースソリューションの寺崎でございます。


またまた、介護施設において窃盗事件が起きてしまったようです。

世田谷区内の介護付き有料老人ホームで、入所中の女性から現金を窃盗し、担当していた介護職員が逮捕されたという事件です。


また起きてしまったか・・・

魔が差したとか、そんなことは全く言い訳にもならず、同情の余地なし。介護職員として(人として)あるまじき行為です。


いろいろ見ていくと、被害に遭った女性はご主人様と一緒に入所され、この容疑者が担当していたそうなのですが、女性の部屋にあったキャッシュカードを勝手に持ち出し、数回にわたり600万円を引き出していたようです。


一番悪いのは、盗んだ人間。これには反論の余地はありません。

しかし、その一言で片づけられる問題ではない気がいたします。


まず、なぜご利用者様が管理をしていたのか。


実はこれはなかなか難しい部分がありまして、高齢者の方(皆さんそうだと思いますが)は自分の財産は自分で管理したいという思いがあります。私が老人ホームに勤めていたときも、これが問題になったことがあります。


「自分のお金は自分で管理したい」という気持ち、これは当然のこと。普通の感覚だと思います。

施設にいれば、食事もおやつも出ますし、お金を使うことはほぼないのですが、それでも自身で管理したい。

それは自然の欲求だと思います。

まずは、人間の尊厳といいますか、普通の欲求として理解して差し上げないといけません。


しかしながら・・・

他方において、施設の管理上の問題があります。

どうしても、「キャッシュカードがなくなった」「印鑑がない」といいう話になりがちなのです。


施設内でそのようなことがあれば一大事となるため、施設としては避けたい。特に認知症を患われている方の場合、それが顕著になります。今回もそのパターンだったようです。

ですので、基本的には居室内に貴重品を持ち込むことは控えていただいています。どうしても施設に持ち込みたいといいうことであれば、申し訳ないけれども施設でお預かりしていました。

もちろん、預かり証を発行します。現金を預かり、そこからお小遣いのような形で出金をする場合は現金出納帳をつけ、領収証を添付して毎月ご家族に報告していました。確認し、問題がなければ確認のサイン(印)をいただいておりました。


私がいた施設で、キャッシュカードを預かって入出金することはいたしませんでした。

幸いにして、ご家族が比較的近隣にお住まいの方がほとんどでしたので、お小遣い程度の現金以外のもの(銀行印たキャッシュカード等)を預かる必要がなかったのです。まあ、依頼されても、基本的にはお断りしたと思いますが。


しかし、今回の場合はキャッシュカート等を入居者様個人で持っていて、管理ができていなかったようです。

しかも、担当している介護士がそれを悪用し、適当に暗証番号を入れたらたまたま出金できた。

欲が出て、数回にわたって犯行に及んだということですね。


施設によっては、ご入居者ごとに担当者制を採用し、きめ細かい介護サービスが提供できる形にしているところもあります。

確かにメリットはたくさんあるのですが、担当者にしかわからないことが増え、情報がブラックボックスになりがちになるというデメリットもあります。


担当者にすべてを任せてしまうのは、極めて危険です。

介護現場の責任者(介護長・介護リーダー・主任等)とダブルチェックする、さらには施設長が最終チェックする位徹底しないと、こういう窃盗や紛失等のトラブルになってしまいます。


一番悪いのは、盗んだ人。大いに反省しなければならない。

しかし、施設の管理上の問題が浮き彫りになった事件であったとも思います。むしろ、その方が根が深い問題だといっても過言ではありません。





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(東京都 / 経営コンサルタント)
株式会社アースソリューション 代表取締役

介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします

有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。

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