- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
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泣く泣く留学を中断し急遽帰国した高校留学生と親のみなさん。
日本の土を踏みほっとしたその後には、一体授業はどうなるのか、留学継続はどうなるのか、卒業は?とパニックを感じていることと思います。
ご相談も日毎に増え、事の深刻さを感じております。
衝撃ですが、未だに留学先教育委員会からのお知らせ(一斉メールです)の儀礼的意味のみ理解し、今週から授業が始まるとか、このまま卒業も可能とか、自分なりの思い込みで理解している方が多いこと。
また、を感じるほどのエージェントの無能ぶりもあぶり出されています。
カナダのメディアCBCニュースより、現在全く目処も立っていないBC州のオンライン授業計画の詳細をお知らせします。
1.生徒・親・教師が現在共有している明確なことはただひとつのみ。
「Virtual Environment(仮想空間)に移行する教育に対処しなくてはいけないこと」
2.各School District(教育委員会学区)は、一応生徒の家族向けに一般的なお知らせを送っているだけです。
具体的なことは未定のままです。
3.やっと教師の春休みが終わり30日から仕事に戻った後、生徒たちへ学校教師から直接のメールが届き始めるそうです。
(カナダ時間3月31日の終わりまでにはということですが、カナダが31日という時にはまぁ、その週の終わりまでと思っておいた方が無難です。 理由は? 「カナダですから」)
どうやってオンライン授業に参加するかなどの概要が記されているはずだそうです。
遅れるスクールボードもありますし、エージェント経由でのコミュニケーションしかとったことのない親には直接メールは届きません。
4.サレースクールボードの教育長はビデオメッセージで「Virtual learning への移行にはかなり時間がかかるので、我慢して待つように」と言っています。
これは全スクールボードに当てはまることです。
まず教師たちがとりかかる予定のことは、オンライン授業の具体的な内容ではなく、カナダの生徒たち、その家族にとりVirtual learning に必要な設定、コンピューターの用意、インターネット接続・速さなどを調べること。
全生徒が自宅から授業を受けられる環境を整えるのが先だそうです。
*カナダの家庭へのインターネットの普及度は高いですが、必ずしもWifiのスピード・性能は高くありません。 日本と比べ費用が非常に高いことが上げられます。
また、生徒が個人のコンピューターを持っていることもそう多くはありません。
経済的理由と、親の教育レベルがその原因です。
*帰国中の日本人高校生にとっては、日本からアクセス出来るかどうかが一番の関心事ですが、カナダ側はまだそんなことまで考える余裕はありません。
5.カナダは現在3月30日月曜日の午後です。 教師たちはやっと仕事に戻り会議を開いていると思いますが、Social distancing を命令されている状況では、どれだけ効果的な話合いが進むのかは期待薄です。
6.今週半ばには(カナダの教師が真剣に仕事をした場合)親と生徒にコンタクトを取り、教材を取りに来るよう伝える。
*教材はやはり紙資料になるようですので、さて、帰国中の高校生のみなさんはスクールボードと交渉し国際宅急便で送ってもらう必要があるかも知れません。
ここでもエージェント任せでなく、個人での直接連絡が絶対欠かせません。
そうでないと全く蚊帳の外。 忘れられてしまいますよ。
7.生徒の教材ピックアップが終了した後、やっと今学年のカリキュラムをオンラインでどうやって実施するのかの計画に入ります。
「時間がかかります。。。」と、バンクーバースクールボードの教育長。
8.BC州教育省は、遅くとも4月半ばにはVirtual learningが開始出来るようにと各スクールボードに要請しています。
教育省は特に今回のコロナウイルス緊急事態に必須の職種に属する親の子供を優先し、出来る限りのケアをするよう通達を出しました。
*”International students”という言葉は一切聞かれません。
忘れられた存在です。
9.先週金曜日にBC州としては、ウェブサイトを立ち上げました。
生徒の親たちが今学年の家庭での教育の指針となるためのウェブサイトだそうです。
これはいずれ提供されるであろう(期待したいですがVirtual learningの内容ではありません。
家庭でのReading, Writing,Storytellingなどを提案しているだけです。
家族で様々な議論もすることを奨励しています。
Resourcesも上がっていますが、あくまでも自習するためのもので、現在履修中の内容とは全く関連ありません。
*日本の親がこんな情報もらっても手も足も出ない、役に立たないサイトです。
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現在のところ、留学生親子へのアドバイスはこれです。
留学生の親が絶対やるべきこと。
1)しつこくスクールボード留学プログラムの長に親子の名前でメールを送り、すべての連絡は直接親にくれるよう要求すること。
(エージェントを通していると、今回は完全に忘れ去られます)
2)紙教材が必要な場合の送付方法も直接交渉すること。
3)Virtual Learning開始を待っている間に、reading(カナダの授業で頻繁に使用される本を読む)エッセイスキルの特訓など、オンラインでの授業内容に備えての準備学習環境を整える。
1)2)3)のすべてのヘルプ及び、オンライン授業内容へのサポートをCanada Club E で提供しています。
ご希望の方はこのウェブサイトからご連絡下さい。
*現在お問合せが非常に多くなっておりますので、個々の状況詳細を考慮してからのCanada Club E 参加となります。 困っているみなさん全員をヘルプしたいのですが、私どもにも限界がありますのでご了承下さい。
*上記9点公開しているお知らせについても、Canada Club E 生親子には個々のスクールボードへの対応について進めているところです。
またBC州が作成したウェブサイトについても、ご希望があれば一緒に閲覧し質問にお答えしています。
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このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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