新型コロナウイルス予防に関する考察~その3~ - ピラティス全般 - 専門家プロファイル

チェアロビクス創案者 フィットネスアドバイザー
ピラティスインストラクター 社会福祉士

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:ヨガ・ピラティス

福島 多香恵
福島 多香恵
(ピラティスインストラクター 社会福祉士)
Style Reformer 小林俊夫
Style Reformer 小林俊夫
(ピラティスインストラクター)
福島 多香恵
(ピラティスインストラクター 社会福祉士)
福島 多香恵
(ピラティスインストラクター 社会福祉士)

閲覧数順 2024年04月24日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

新型コロナウイルス予防に関する考察~その3~

- good

  1. 運動・スポーツ
  2. ヨガ・ピラティス
  3. ピラティス全般
チェアロビクス

みなさま、こんにちは。

昨日閑散とした電車の中で、コロナの噂話を耳にしました。

「図書館でね、おばさんがおもいっきり窓開けててさあ」

「へえ、安心だね」

「いや、それが近くにいたおじさんが、おれは花粉症なんだ!って大騒ぎになって、2人ともおいだされてね」

「へえ~」


アレルギーの方はこの時期大変ですよね。

花粉症バッチを身に着けてる方も目にするようになりました。

今後はアレルギーについて触れたコロナ対策についても考えていきたいと思っておりますが、

今回は食事や自律神経系についての考察をまとめてみました。

よろしければ、お読みください。


新型コロナウイルス予防に関する考察~その3~

ナイチンゲール(1820-1910)は「病気とは、毒されたり、衰えたりする過程を癒そうとする自然の努力の現われであり、それは何週間も何か月も、ときには何年も以前から気づかれずに始まって、このように進んできた以前からの過程のそのときどきの結果として現れたのが病気という現象なのである」という一般論を立てた。そして、1859年に「日々健康上の知識や看護の知識は、つまり病気にかからないような、あるいは病気から回復できるような状態にからだを整えるための知識は、もっと重視されてよい…」と述べた。1)


生物における共通性は、細胞につくりかえ能力(代謝)があることである。…細胞のつくりかえの栄養素として、核酸、炭水化物、脂質、たんぱく質を欠くことはできない。…動物は自前で栄養をつくりだすことはできないが、収縮能をもつタンパク質と、炭水化物をエネルギーに変えるミトコンドリアを得たことで、移動して食物をとれるようになった。人間は更に進化して脳を高度に発達させ、自然をつくりかえて生きる文化を蓄積してきた。生命維持に必要な物質や不要物が細胞外液を循環し、摂取は呼吸と食で、エネルギーの消費・産生に伴う熱で体温を酵素の至適温度に整えて自己化をすすめ、便・尿の排泄と皮膚粘膜からの排泄を助ける清潔や、衣服に吸着させて取り除く衣によって排出を促し、摂取と排出は運動と休息に応じて行われる。1)


「感染症に対する防御機構」

健康な状態の人間は、様々な防御機構によって感染症から守られている。例えば、皮膚、眼や鼻腔からの分泌、胃酸、前立腺分泌、膣分泌などは酸性に保たれ、バクテリアの細胞壁を消化し溶解する作用を持つ殺菌性のリゾチームが含まれている。…しかし、このような生来備わっている防衛機構が低下した場合、あるいは防御機能を破壊するような毒素を産生する強力な微生物が侵入した場合に感染症が引き起こされる。

「感染症の誘因・危険因子」

・感染源に曝されたか(劣悪な衛生状態、集団生活、汚染、粉塵など)・化学療法や免疫抑制療法をうけたか・抗菌薬治療をうけたか・低栄養状態か、栄養障害があるか・最近、通常より強いストレスを受けたか…他多数。


われわれの周りにある特定の物質や環境によって、あるいは高齢化によって免疫の働きが低下すると、それが原因で、時にはがんや風邪、結核などの感染症となる。…ここでは主として免役の働きを高め、感染症を予防したり、あるいは治る時期を早める抗感染成分などについて述べる。…低下した免疫の働きを高めるものは、良質なたんぱく質・ビタミン・ミネラル・非栄養素(フラボノイド、抗酸化物質など)。また、免役バランスを修復するものは、多糖類(プロバイオティクス)・核酸と記されている。免疫の働きを弱めるものとして脂質があげられている。


免疫力を高めるために、バランスのよいビタミン・ミネラル摂取が必要。ビタミンでは、E,A,Cなどに、免疫の働きを高め、感染症にかかりにくくする作用が認められている。ミネラルでは亜鉛、セレンが抗感染作用を持つ代表的なものである。ビタモンEは、その抗酸化作用により、免疫細胞が活性酸素から攻撃を受けるのを防ぐ。あるいは、直接的な免疫細胞の増強により、免疫の働きを高める。

ビタミンミネラルカクテルを高齢者に与えると、ヘルパーT細胞数、ナチュラルキラー活性、抗体産生などが高められる。

ビタミンEはアーモンドや落花生、うなぎのかば焼き、たらこ、西洋カボチャなどに多く含まれている。亜鉛は、かき、豚や牛のもも肉、カシューナッツなどに多く含まれている。セレンは、いわし、かれい、はまぐり、昆布、鶏肉、豚肉、大豆、白米、オレンジ、きゅうりなどに多く含まれている。2)


漢方の書籍では風邪予防・免疫力を高めるために、しょうがと長ネギの味噌汁が紹介されている。みそ汁の具はしょうが、長ネギ、しいたけ。好みにより最後にごま油をかける。3)


一方で、自律神経の乱れが病気を招くとした書籍もある。自律神経は心臓や胃腸などの臓器、血管、汗腺など、あらゆる器官の働きを無意識に調整している神経。…自律神経には交感神経と副交感神経があり、それぞれ正反対の働きをしている。交感神経は日中の活動位に優位になり、血管を収縮させ、脈拍をあげ、呼吸数を増やし気分にハリを持たせて仕事や勉強にうちこめる体調をつくる。一方、副交感神経は夜間の睡眠時や食事時に優位になり、血管を拡張して血流が良くなり、脈拍をおさえ、呼吸数を減らし、消化を促進しておだやかな体調に整える。

私たちが共同研究を通して発見したのは、この自律神経が内臓の働きだけではなく、免疫の要である白血球の数や働きも調整しているという法則。…白血球は血液の流れに乗って全身を監視し、異物やウイルス、細菌、異種たんぱくを発見すると、これを排除して身体を病気から守ってくれる。白血球のおよそ95%は顆粒球とリンパ球で占められており、顆粒球は細菌などの大型の異物を攻撃し、リンパ球はウイルスのように小型の異物やがん細胞を攻撃する。…交感神経が優位になると、顆粒球が増えて活性化し、リンパ球は減少する。副交感神経が優位になると、リンパ球が増えて活性化し、顆粒球は減少する。4)


以上のことから、下記予防法を考察のまとめとする。

①自分の体温を測り体温の傾向を知る。例えば、低体温気味であれば、原因を考えるなど、自分で自分のからだに興味をもってみる。

②免疫力を高めるために、食生活を工夫する。ミネラルカクテルがよいからといって、それだけを摂取しても免疫力は高まらない。食事の土台(生野菜・白米+雑穀)づくりをしてから、おかずを工夫するのがよいと考える。たとえば、生野菜などの土台確保が難しいときは、酵素入り青汁に置き換えるなど工夫が求められる。ちなみに、雑穀米は水溶性の食物繊維で、腸内環境を整える。

③自律神経のバランスを整えて、免疫力を高める。夜勤などで昼夜逆転の生活をしている方(または朝3時からの勤務など)は自律神経のバランスが崩れやすいので特別な配慮が必要になる。生活習慣としては、ぬるめのお風呂に夜ゆっくり入ること、朝風呂の場合は熱めのお風呂に短く入るなどの工夫も必要。また、時間があるときに、自律神経訓練法を実施する。



参考:

1)疾病の成立と回復過程 放送大学教材 著者:薄井坦子 竹中文良 川島みどり 2001/3

2)食品の成分と機能 放送大学教材 著者:上野川修一 今井悦子 2003/3

3)女性のための漢方生活レッスン 主婦の友社 監修 薬日本堂 2018/9

4)自律神経免疫療法入門 著者:福田稔 安保徹 三和書籍 2007/10

※上記文献を引用したものです。一部は文を変えております。

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(ピラティスインストラクター 社会福祉士)
チェアロビクス創案者 フィットネスアドバイザー

心身のこりをほぐして、笑顔になろう!

自宅や職場で、気軽に!手軽に!気持ちよく身体を動かしましょう。

カテゴリ 「チェアロビクス」のコラム

このコラムに類似したコラム

高齢者指導者のための指導者講習会のお知らせ 福島 多香恵 - ピラティスインストラクター 社会福祉士(2022/02/21 13:27)

新型コロナウイルス予防に関する考察~その6~ 福島 多香恵 - ピラティスインストラクター 社会福祉士(2020/04/07 22:31)

新型コロナウイルス予防に関する考察~その5~ 福島 多香恵 - ピラティスインストラクター 社会福祉士(2020/04/03 18:50)

新型コロナウイルス予防に関する考察~その4~ 福島 多香恵 - ピラティスインストラクター 社会福祉士(2020/03/25 19:53)

新型コロナウイルス予防に関する考察~その2~ 福島 多香恵 - ピラティスインストラクター 社会福祉士(2020/03/19 21:34)