- 増井 真也
- 建築部門代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
たとえばますいいで手摺子に利用するフラットバーは通常厚さ9ミリ、幅40ミリ程度です。しかしこれを木製の手摺柱にしようとすると最低でも90ミリ角は欲しいところです。これを比べても素材による線の太さの違いは明らか。
そしてもうひとつ鉄の利点があるとすれば、それは溶接によって接合部を自由に作ることが出来るところでしょう。写真の様子は斜めの手摺と吹き抜け上部の水平部分をつなぎ合わせているところです。これが木だったら、このように点と点でつなぎ合わせることなど絶対に不可能ですが、溶接という技術を利用すると簡単に行うことが出来ます。デザインを進めていく上でディテールをきれいに納めることは不可欠ですが、この点でも鉄は非常に便利な素材といえるでしょう。