- 山下 幸子
- 独立系FP事務所山下FP企画 代表・株)エイム西宮オフィス代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:保険設計・保険見直し
元も子もありません。あれ?こんなはずではとならないように、保険会社が安全かどうか
保険会社の財務体質をチェックする方法 その1
〇ソルベンシーマージン比率の確認
保険会社は、もしものときに、万が一・・など保険会社が想定できる確率において、
リスクが発生したときに、契約者に保険金を支払います。
ただし、保険会社が予想もしなかった、想定外の被害・損害も
時として発生するわけで、それらも含めて保険会社はその場合には、
保険金を支払う必要があります。
その想定外の出来事が起こった場合にも、
きちんと保険金を支払うことが出来る余力をしめした
ものが、ソルベンシーマージン比率です。
しばしば「支払い余力」と訳されます。
保険法令用語では、「保険会社の保険金等の支払能力の充実の状況を示す比率」と言われています。
この数値が200%を下回った場合に、金融庁から指導がはいり、何とかしなさい!
と指導を受けますが過去の経営破綻した保険会社はこの200%という数字は越えていたため、
この数字がクリアーされているといっても、信用できません。
昨年破綻した大和生命も、破綻する年の3月決算では、
ソルベンシーマージン比率は555%でしたが、9月末には200%割れし、10月に破綻しました。
昨日、生保・損保の2008年4月〜12月の決算報告が昨日発表となりました。
生保では、昨年からの世界同時株安の影響や円高で有価証券の含み損が出ており、
それらを担保するための準備金を取り崩して最終損益は黒字になりましたが、
(赤字も続出)ソルベンシーマージン比率は軒並み低下したため資本増資
を実施する見込み。
金持ち保険会社といわれる国内大手生保は準備金を取り崩し黒字を確保、
大手損保は車離れから、自動車保険が振るわず赤字・・・
ソルベンシーマージン比率も前年度よりも、大幅ダウンしました。
ご自身の契約されている生命保険会社のソルベンシーマージン比率を確認したい場合は、
その保険会社のHPのディスクロージャー資料のコーナーか
生命保険協会のHP http://www.seiho.or.jp/data/account/index.html
でも確認できます。(今回の発表はまだ反映されておりません。しばらくお待ちください)
相対的に、このソルベンシーマージン比率が信用できるか?というと疑問ですが、
「ひとつの目安」としての位置づけとして、参考にすればいいでしょう。
(この数字が高ければよいかというと、発足して間もない会社はまだリスクを
取っていないため一般的に高くなります。)