評判も成績も悪いカナダの高校が狙う日本人留学生

カナダの新聞 VancouverSun の「高校留学生」についての記事にこんな呆れた一節を見つけました。

Peter Cowley, director of school performance studies at the Fraser Institute, suggests Spence faces a challenge:  “If the high-performing schools are already full and the low-performing schools are the only ones that can take more students, what will a marketing campaign be selling?”

The Fraser Institute (カナダの学校の成績・ランキングなどを調査する機関）のディレクターの言。

「より生徒を集めているレベルの高い高校は満員。　留学生を入学させる席があるのは、人気のない成績の悪い高校のみ。　カナダ高校の留学プログラムはこの現実をどうやってマーケティングするつもりだろう？」

高校留学を目指す、また高校留学中の親子には背筋がぞ〜っとするような現実です。

そうです。

エージェントがニコニコ勧めて来るカナダの高校は、成績レベルも低く、地元カナダの優秀な高校生やその親達が見向きもしないような高校のようです。

現在カナダの高校に留学中のみなさんは、日々学校を見回してみると「やっぱり。。」と思うかも知れません。

特にエージェントがごっそり送り込む日本人高校留学生を受け入れているのは、評判が悪いため地元からの生徒が減少し困っている高校です。

カナダの高校は、生徒ひとりにつき政府から助成金が出ますので、生徒数減少は学校運営にも差し支える大問題です。

その赤字を埋めるべく、セールスマンをアジア、中東、アフリカ、ヨーロッパに送り「うちの学校に来て下さい！」とカナダの「レベルの低い高校」を売り込んでいるわけです。

留学生の多いBC州、オンタリオ州は、出来の悪いカナダの高校の空席を埋めるために、必死で高校留学生の勧誘を続けている2大インチキ勧誘州とも言えますね。

カナダ大使館での「留学フェア」なるもので、作り笑いの必死の勧誘部隊に出くわした方も多いと思います。

新しくトロント教育委員会のボスになった人物が「BC州の成功に続け〜〜」と大規模な留学生獲得キャンペーンを始めたというのが、先の一節が載っていた記事です。

“Marketing Public Education : Toronto and Vancouver”

実は、カナダでは20年ほど前から私立高校の人気が高まって来ています。

出来の悪い高校で、レベルの低い同級生と勉強するより、頭の良い子を集め高いレベルの授業を行い、地元からの評価の高い私立高校に子供を送る親が急激に増えました。

それも、昔からあるキリスト教系の私立ではなく、社会的地位、学歴、所得、教育への方針などを共有する親が子供を送るための自由な私立高校です。

寮などは備えず、あくまで地元の親のサポートを受けながら経営している高校です。

その結果、公立高校は2種類に分類されるようになっていき、成績優秀な生徒は評判の良い高校か私立に集まり、出来の悪いカナダ人が集い、地元の評価が低い高校では生徒数の減少が著しいことになりました。

その「地元の評価が低い高校」に、せっせと送り込まれているのが日本からの留学生です。

特にエージェントに頼むと、まず十中八九、送られるのはそんな高校です。

Watch out!

いくつかの高校の名前も地元では話題となっています。

「あんな高校にはうちの子は入れられない！」と教育熱心な社会的にも地位のある親たちが逃げ出す高校です。

例えば、ラングレーのAldergrove Secondary School, 　Walnut Secondary School、アボッツフォードのAbbotsford Secondary Schoolなど。

いわば、地元の出来の悪い生徒と、橋にも棒にもかからない留学生の掃き溜めのような高校になっているようです。

「高校留学」はお勧め出来ないのが現在の実態ですが、それでもどうしても、または特定の目的があり留学を希望する親子のみなさんへのアドバイス。

・大使館の「留学フェア」に来る学区は「避ける」

・エージェントは絶対使わない

・個人で意中の学校に問い合わせ、親の存在感を見せながら交渉する

これしかないですね。

カナダの各学区内にはいくつかの高校があります。

その中で、どの高校が一番成績のいいところかを調べ、そこに集中して出願願いを直接・個人的に出すことをお勧めします。

ただし、そのような良い高校には地元の生徒も多く希望しますので、「満員です」と断られる可能性があります。

そこでの大きな武器は「日本の学校からの優秀な成績証明書」と日本の親からの直接の交渉です。

「優秀な留学生」はどの高校でもほしいはず。

それでも公立でうまく交渉が出来ない場合は、先に述べたIndependent Schoolと呼ばれる宗教がらみではない私立高校を調べることです。

日本の成績さえ優秀であれば、必ず良い応対をしてもらえると思います。

（直接の交渉などについてもカウンセリング・アドバイスを行っておりますのでご相談下さい。）

カナダ人であれば公立高校は無償、私立高校は高い授業料が必要ですが、留学生にとっては公立も私立も同じ程度の授業料を払わされますので、わざわざ薬物が蔓延し授業も成立していないような公立高校を選ぶ意味がないですよね。

え？

日本での成績が芳しくない？

日本では学校で頑張ってないから、成績がよくない？

不登校で学校に行けなかった？

日本の学校で問題があったので留学しようと。。。？

残念ですが、高校留学は諦めるように強く忠告致します。

まずは、日本の学校で頑張り、成績を取り、休まずに学校に行き、問題を克服したのち、大学からカナダに来る道を目指すこと。

カナダ高校留学を扱うエージェントの宣伝文句を知っていますか？

「カナダの高校は成績が悪くても入れますよ。」

「日本でうまくいかなかった生徒に、カナダ留学は最高のチャンスで。」

「不登校からの留学は絶対お勧めです。」

（日本の学校で起こした問題などエージェントは聞きもしないでしょうね）

全部嘘八百です。

さぁ、日本の親子のみなさん。

掃き溜めみたいなカナダの高校に本当に留学したいですか？

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