カナダの大学が実は一番欲しがる「トップレベルの日本留学生」

日本で「留学」という言葉が妙な一人歩きをしているのが気になって仕方ありません。

「留学」がえらく軽い意味になってしまった気もします。

人類が「留学」なるものをを始めたのは一体いつのことでしょうか。

そして「留学」とは一体何を指すのか、カナダの記事から一緒に考えてみたいと思います。

飽和状態、無法状態とも言える現在の「留学」の意味を問い直すことで、日本のみなさんにこれから更に進化する「留学」を理解していただき前に進むきっかけになれば幸いです。

「アインシュタインは難民だったのを知っていますか？　アリストテレスが留学生だったことは？

はるか昔から、好奇心に溢れ、大志を抱いた頭脳たちが「学び」「経験」「より良い生活」を求め、国境を超えて行き交いました。

これが「留学」。

異国の地での学問を求める伝統が出来て行きました。

第二次大戦が終わると、「留学」は新しい時代に突入。

フルブライト奨学金のように「学びを求める優秀な頭脳」を「留学」へと奨励するプログラムが続々登場しました。　留学生たちが異なる文化に身を置き、異国の文化を学ぶことで人間同士が理解を深め、世界大戦のような恐怖を繰り返さないよう望んだ結果です。

西洋の国々はふんだんな資金を使い、途上国や戦火に蹂躙された地域から若者を迎え、世界1流の教育を提供し始めました。　そして、その青年たちは「留学」後、自国の経済と政治を支え自国の発展に寄与するという図式が生まれたのもこの頃です。

その後も「留学」は大きな変遷を遂げ、特に冷戦後、残念なことに世界の留学生を支える博愛主義的なプログラムが姿を消してしまうようになりました。　世界中でいわゆる中流階級が生まれ、自国より優れた教育へ子供を送り出す資金を持つ親が増えました。　そんな親たちがこぞって子供を「留学」に送り出す時代が始まりました。

特に英語での教育は経済発展への確実なな切符とみなされ、英語圏の学校に多くの「留学生」が押しかける事態へと進みました。　特にカナダ、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスへと「留学生」が集中し始めた時代です。

現在のカナダ、特にBC州などでは、「留学産業」は州経済を支える目玉産業となりました。　年間200億ドルに上る収入をもたらす大きな大きな産業として、BC州民に経済的恩恵をもたらしています。　外国の親からどさっとお金が落ちて来るという、カナダ自体は痛くも痒くもない、全く棚からぼた餅的な収入ですので、笑いが止まらないボロ儲け「留学」ビジネスに発展してしまいました。

カナダが様々な非英語圏から多数の留学生を受入れ始めた40年前には、実は日本人留学生が圧倒的多数を占めていました。　“Yellow Peril” （黄色い危機）と日本人留学生が呼ばれた時代です。　日本が世界経済を引っ張っていた時代です。　勤勉で努力家の日本留学生たちはカナダで高い評価を得ていました。

ところが、現在のカナダ留学環境は全く異なります。　日本人はほとんど消えてしまいました。　経済停滞期が長い間続き、その間に優秀な学生ほど「日本から出たくない」と内向き心理が膨らむようになりました。

代わりに爆発的に増えたのが「中国人留学生」と「インド人留学生」。　中間層の経済発展の賜物です。

（ここで指す「留学」とは、正式に大学の学位取得を目的とするものです。　いわゆる語学学校で英語ごっこをする日本人の数は含まれていません。　また、高校留学も、好成績で卒業し英語圏での進学を目指す日本人「留学生」を意味します。　最近流行りの1年の短期研修高校生は「留学生」とはみなされません。）

礼儀正しい国民性、優秀で努力する日本人留学生を忘れられず、未だにカナダの高等教育機関は「日本人留学生がほしい！」と言います。　本音です。」

日本に向け、一生懸命勧誘をし、日本の優秀な留学生を確保しようとしますが、網に引っかかるのは残念ながら「短期」でお遊び体験の日本人ばかり。　基本学力どころか英語のエッセイの書き方も知らない、日本では3流から5流どころの高校生や高校卒業生がうつろな表情でやって来ます。

「そうじゃなくて！！」と落胆甚だしいカナダの大学関係者たちですが、「それでも授業料だけでももらっとこう！」と、日本人学生を適当に受け入れるするいシステムを作って行きました。

「どうせ、勉強には興味ない」日本人留学生は「何となくカナダを楽しんで、そっと帰って行く」文句も言えない都合のよい存在です、残念ながら。

このような「留学」の歴史の波にも負けず、私とパートナーがカナダに送り続けている日本の優秀な頭脳たち。

高校までに十分な準備をし、英語エッセイ・クリティカルシンキングの基本を身につけ、日本の教育制度でも好成績を取り、自信を持ちカナダの大学に通って来た生徒たち。

昨日もある大学の留学生担当者がこう言ってくれました。

「数こそ多くないけど、あなたが過去30年の間に送った日本人生徒の優秀なこと！　全く他の日本人と質が違いますね。　うちの大学は、こんな日本人学生がもっと必要です。」と。

そのために、出願過程からすべて、直接のホットラインを用意してくれ、私からの生徒の手続きなどが出来るだけスムーズに進むよう計らってくれた大学です。

優秀で、しかも頑張った生徒の作った、いわばレッドカーペットみたいなものですね。

なんで、大学がそんなに親切かって？

大きな理由があります。

「中国留学生マネー」にホクホクして来たカナダですが、中国の18歳人口は2年前にピークを過ぎました。　一人っ子政策の影響で子供の数は激減していった中国です。　『子供人口の激減＝カナダに来る中国人留学生激減』です。　老齢化の進む中国経済は、留学に送り出す資金も続くとは思えません。」

そこで、カナダの教育関係者は、現在東南アジアに熱心な行脚をしています。　経済発展し中産階級の増えて来たベトナム、インドネシア、タイ、マレーシアなどを狙いうちです。　カンボジアまでも出かけたとある大学のリクルーターが話してくれました。　必死ですね。

藁をも掴みたいリクルーターですが、それでも一番ほしいのが「日本人留学生」なんだそうです。

国家も安定し、経済規模も大きい日本から、精神も安定した優秀な「日本人留学生」が一番ほしいそうです。

そんな要請を受け、長年内々でやって来た「カナダ大学留学サポート」をそろそろ一般にも公開する時期なのかなと。

現在カナダからオンラインで特別指導しているCanada Clubというコースがあります。

主にエッセイ・クリティカルシンキングを教えていますが、今後はCanada Club U (university)とでも名付けた「カナダ大学進学のための特別レッスン/サポート」も織り交ぜ、カナダにもっと優秀な日本人学生を送り出す使命を感じてしまいました。

人類がたどって来た「留学」の歴史。

その中で光輝いてみたい日本の中学・高校生のみなさん、Canada Club U にいらっしゃい。

そして、カナダにいらっしゃい！

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