金属アレルギーと歯科 2 - 虫歯治療 - 専門家プロファイル

増岡 健司
医療法人社団 MEDIQOL 理事長 歯科医師
東京都
歯科医師

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対象:一般歯科・歯の治療

赤岩 経大
(歯科医師)
赤岩 経大
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閲覧数順 2025年03月24日更新

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金属アレルギーと歯科 2

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  1. 心と体・医療健康
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歯科の蘊蓄
 アレルギーは化学物質や植物性・動物性物質など様々な原因で引き起こされます。その原因が金属の場合「金属アレルギー」となります。
 

 金属アレルギーは、湿疹、舌炎、口内炎、掌せき膿疱症などを起こします。ネックレスでかぶれたり、腕時計で手首が赤くなるような金属アレルギーは直接金属と接触している部分で起りますが、歯科の場合必ずしも口の中に症状が出るとは限りません。手や足又は全身に湿疹などのかたちであらわれる場合も多くあります。

 これは口の中の金属は唾液で金属イオンが溶け出し全身にまわるためで、どこにアレルギー反応が出るかわかりません。
 
 
 ○発生のメカニズム
 
 金属はいろいろな作用でイオン分解します。その金属イオンはタンパク質と結合し、生体が記憶します。そしてつぎに金属イオンが訪れたき異物排除の作用を起こします。これが金属アレルギーとしてあらわれます。


 ○対策
 
 金属アレルギーとわかった場合次の対策が必要になります。

 1)アレルギーの原因となっている金属の供給源を特定すること

 2)供給源を除去すること

 3)その金属を含むものを避けること


 ○検査と予防
 
 金属アレルギーも他のアレルギーと同様にパッチテストを行い原因金属を特定します。
 
 歯科の場合、金属の使用は主に詰め物や冠になります。原因金属が特定された場合、これを含まな
い材料を使用し発病を予防します。
 
 新たに治療を受けるとき、金属アレルギーがわかっている場合は申し出て下さい。
 
 また、金属を使用して治療した場合、歯のまわりに炎症が生じていると金属が溶出しやすくなり、歯肉組織内へ取り込まれやすくなりますので、日常ケアにも気を付けましょう。
 
 尚、今までアレルギーのなかった人も突然アレルギー体質になることもありますので、気になる症状がある場合は十分に注意して下さい。