「途方もない災難に出会ったとき。胸も張り裂けんばかりの苦しみを味わったとき、人はすべて、神の名を叫ぶのではないだろうか?
想像を絶した危険や、死に直面したとき、思わず悲鳴をあげない者はあるまい。危機に瀕したとき、あらゆる生物の口から発せられる、この本能の叫びは、どこから来るのであろうか?」
(「地上最強の商人」P.154)
巻物の最終章は、今までとは少し味わいが違っています。
アメリカ人の作者なので、「神」の意識が、心に染みついているということもあり、最後は、祈りでまとめているのでしょう。
特に、宗教や信仰を持たない人には、はっきりとした「神」の意識というのはないかもしれませんが、なんとなく、心の支えになっているものは、きっとあるでしょう。
こんな、不安定な時代こそ、心の支えは必要ですね。
どんな形であるにしても。