住宅ローンのABC (その1:金利) - 保険選び - 専門家プロファイル

清水 光彦
株式会社清水保険資産設計 代表取締役
ファイナンシャルプランナー

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対象:保険設計・保険見直し

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住宅ローンのABC (その1:金利)

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くらしの経済 住宅資金
百年に一度の経済危機といわれていますが、その影響で世界的に金利が引下げられています。

日本の金利はもともと低い水準だったので、その影響は限定的ではありますが、それでも住宅ローンの金利も下降傾向にあります。
この経済危機でマンションなど不動産価格も08年の後半から大きく下降傾向にあります。
さらに、09年は住宅ローン減税が大きくバージョンアップすることがほぼ決定です。

このような状況を考えると、これからしばらくは住宅を取得しようと考えている方にとっては、またとないチャンスになりそうです。

これから数回、はじめてマンションや住宅を購入しようと考えている方のために、「住宅ローンの基本」をお話していきたいと思います。

まず、はじめは「金利」について。

住宅ローンの月々の返済額は、「借入額」と「金利」と「返済期間」によって決まります。
金利は低い方が良いに決まっていますが、問題は「固定金利」か「変動金利」かの選択です。

固定金利は、返済期間中に金利が上昇しても月々の返済額は変わりませんので、金利が低い時期は固定金利が有利であるというのが原則です。

変動金利は、返済期間中に金利が上昇すると月々の返済額も上昇していきますので、金利が低い時期はお勧めできません。

もうひとつ、現在、銀行などでよく見かけるのが「固定金利選択型」です。これは基本的に変動金利ですが一定期間は固定金利が適用されるものです。

銀行の窓口やインターネットで検索すると、「固定金利選択型」がキャンペーンなどの優遇金利として低い金利で表示されています。

どうしても固定金利選択型が良く見えますが、基本は変動金利ですので、「変動金利住宅ローンのポイント」を理解した上で判断してください。

<変動金利住宅ローンのポイント>
・金利は6ヶ月ごとに見直しされるが、一定期間(基本は5年)は返済額は変わらない。これは、金利が上がると返済額の内、利息の割合が高くなり、返済してもなかなか残高が減らないということになる。
・さらに金利が上昇すると、利息の額が月々の返済額を上回り、「未払い利息」が発生する。

金融機関の窓口で、「変動金利でも一定期間は月々の返済額は変わりませんから大丈夫ですよ」などといわれて安心しないようにしてください。

今回の金融危機はアメリカのサブプライムローンがきっかけでした。サブプライムローンは信用度の低い(収入が低い)人向け住宅ローンで、返済当初は比較的金利の低い固定金利ですが、2、3年経つと金利が上昇し、さらに変動金利になるというものです。

普通に考えればとてもハイリスクなローンだといえますが、破綻するまでは「なんとかなるだろう」と考えられていました。

現在の金利水準は、長期的に見れば「異常に低い」と考えるべきでしょう。
現在が「低い」ということは、将来「上がる」可能性が高いということです。

5年後、10年後の日本で同じような問題が起きないように、まずは「固定金利」を考えてみてください。
固定金利では金利が高すぎると感じる方でも、5年以上(できれば10年以上)固定の「固定金利選択型」をお勧めします。

清水保険資産設計