
- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- クリティカルシンキング/バイリンガル教育
「この町はまるで地獄の穴のように汚い所になってしまった」と、カナダBC州Vernonの住民が悲鳴を上げています。
VernonはBC州の東の方、ロッキー山脈が始まる手前に位置する人口4万人の町です。
日本の留学フェアにもやって来ては「綺麗で安全な町」を宣伝し、高校留学生獲得にやっきになっている町でもあります。
(2019年2月に行った「カナダ高校留学受入学区調査」では、完全に質問を無視した地区ですが)
「綺麗で安全な町」を宣伝するのは、「真っ赤な嘘」のニュースがカナダの全国ニュースCBCで報道されていました。
薬物中毒(オピオイド、ヘロイン)のホームレスが増えすぎて、町の至るところにゴミを持ち込みそこでキャンプ生活をしている様子がたびたび報道されています。
商業地域の人々は、毎朝店を開けるたびに、周りのゴミを拾い、ホームレスの排泄物までも始末する必要があるとか。
ゴミの中には、薬物に使用した注射器、針なども多くあり身の危険を感じながらの毎日だそうです。
もちろん、ホームレスの存在は客に対しても威圧的なもので、ビジネスの大きな打撃になっていると悲鳴を上げています。
Homeless and drug issues in downtown Vernon and surrounding areas are increasingly becoming a concern for businesses and residents.
「町の中心部のみならず、周辺部にまで及ぶホームレスと薬物問題は、住民の大きな心配となっている」
先日、市と住民の会合が開かれ、大きな迷惑を被っている住民が市の対策遅れを非難。
市は、「安全に薬物を与える施設」を提案していますが、住民はこの町にそんなものはとんでもない!と気勢をあげ、話し合いはまとまりそうもない状況です。
バーノンから南に1時間ほどの所にあるケロウナも、薬物中毒者の数が増え、先日も警察が催涙ガスまで使用して取締を行ったと報道されています。
かなりの数の日本人高校生が留学しているこの地域。
また夏にもサマープログラムと称してこの地域に来る日本の中・高校生も多いと思います。
湖と山の自然に囲まれ、白人人口が多く、治安の良い安全な場所で「留学」「サマープログラム」を!との宣伝で、この地区にやってくる日本の未成年たち。
現在バーノン、ケロウナで起こっている現実からは、かなりかけ離れています。
夢のような場所に来るのではないよ!と、前もってこの地域の現状を正確に知り、自分で危機管理が出来るようにすることが非常に大切だと思いますが、わざわざここを選ぶ必要はないと思いますね。
Watch out!
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- 大澤 眞知子
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