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閲覧数順 2019年03月20日更新

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カナダ高校留学受入学区調査【4】質問回答があった学区と州

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カナダ全土より65のSchool District International Student Program を選び、調査の目的と質問を記したメールを送りました。 宛先は「留学プログラム」の責任者です。責任者の姿勢が、プログラム全体にかなりの影響を与えるのを目撃した経験からです。

「未成年を扱い多額の授業料を取るのに規制がないのはおかしい。日本人高校留学生とその親のために情報を集めています。日本からの留学生をどうケアしていますか。」という趣旨の質問を送りました。      _______________________________________ 

結果のStatisticsです。

質問への返信があったSD(School District) 11 (17%)
自動返信が来たSD     5
質問への協力を拒否したSD 5
返信なし 44 (68%)
_______________________________________

【4】は、質問への回答があったSDのある州の分析です。

 

School District留学プログラムの方針は結構コロコロ変わります。 

教育長、理事、留学プログラムの長の首がすげ変わるだけで、運営方針は大きく変化します。

特に、政府からは何の指針も規制もない公立高校の留学プログラムでは、各学区が独善的にルールを決めることが普通です。

従いまして、今回の分析は必ずしも永続的な評価ではないことをよくご理解の上参考にしてください。 

回答のあった11のSchool Districtのある3州(オンタリオ、アルバータ、ブリティッシュコロンビア州)の内容をポイントで表しました。

返信の全くないノバスコシア、マニトバ、サスカチュワンは 0 です。

 

返信率: 返信のあった3州とも同じ率でした。

返信元と内容: 留学プログラムの責任者宛のメールにその本人から返信があったかどうか。 日本人留学生への質問にどの程度協力的であったか。

卒業規定説明: 州の卒業規定をどこまで正確に留学生に伝えているかどうか。

ホームステイ: 外部業者に投げる学区は困り者です。 独自ホームステイプログラムがあり、きちんと担当者がいるかどうか。

エージェント依存度: 「日本の親は英語が出来ない」という理由でエージェントを好む学区が多いです。 エージェントが親に正確な情報を伝えているかどうかはモニターなしです。

個人での出願: どの程度個人出願を奨励するか。

Custodian 情報: 州により年齢は異なりますが、18~19歳以下の留学生が学生ビザを取得するにはCustodian が必要です。ウェブサイトのどこにも情報がない学区や、費用の有無を明らかにしていない学区が多いです。

HPの費用明細: ウェブサイトに学費・医療保険・ホームステイなどの明細が記載されているか。 (ない学区があるのには驚きました。 もっと驚いたのは、「学費はエージェントに問い合わせるように」という記載のある学区です。)

生活環境・便利さ: 車がないとどこにも行けず、最寄りの店まで10キロなどというのはザラなカナダの田舎です。 例え田舎の学区であっても、近くに都市を控えているとか、交通機関の利便性などを考慮しました。

地域の人種差別: 移民排斥運動や、非白人への差別などが地域にあるか。

サポート: 特に日本人留学生への日本語でのサポートや、友達作りを助ける試み、奨学金申し込みへのサポートなど。

日本の親への配慮: 日本の親へ直接レポートを送っているかどうか。 (エージェントに任せてあると答えた学区が多いです。)

  

Ontario州(3つの学区が返信)

日本人留学生というよりは、中国・韓国からの学生獲得に一生懸命な印象です。

留学ビジネスに参入するのががBCなどより出遅れた分、公立高校留学プログラムの方向が他の州とは少々異なると感じました。

これから日本人留学生のリクルートを始めるという学区もあり、返信のあった3つの学区すべてから「日本人留学生獲得のエージェントになりませんか」要請があったのには少々苦笑い。

(がっかりさせたでしょうか。)

 

各学区が提供するサービスはそれぞれ大きく異なります。

独自ホームステイプログラムを持つ学区が少ないことは大きなマイナスです。

卒業規定については、他の州よりは正確に情報を伝えようとしています。

かなり難しいと強調しているのは評価出来ます。

「日本人の親は英語が出来ない」のを理由にエージェントへの依存度は高いです。

日本人への認識度は低いと感じました。

Custodianや、授業料情報などもエージェントに「委託」しているようです。

 

オンタリオ州の残念なところは、トロントを中心に白人主義の人種差別風潮があり、凶悪事件も多発していることです。

 

Alberta州(2)

州自体が「高校留学プログラム」にはそこまで積極的ではない印象を受けました。

州政府は何もしていないようです。

従って、各学区が無秩序にバラバラな方針を持っています。

 

広大な農業地帯のアルバータは、都市部に行かない限り、交通も非常に不便で、留学生の行動はかなり制限されますが、「こんな田舎に留学生が来てどうするんだろう」という学区までもが「留学プログラム」を持っています。

到着してみてショックを受ける日本人留学生も多いのではと感じます。

 

アルバータ州の政治家が「移民を都会でなく田舎に呼び込もう!」と演説してましたが、そもそも田舎には仕事がないし、住んでる人も保守的な白人優位主義の人が多い事は問題です。

じゃ、「留学生も田舎に呼び込もう作戦」をしているかと言うと、そこまでは興味はないみたいです。

 

アルバータ州の「エージェント依存度」の高さは気になります。

アルバータの人達、特に田舎の人と話してみると、「日本は英語のわからない遠い遠い不思議の国」で、「そこからの留学生もその親も英語は出来ない」という先入観を感じます。

「どうせ日本の親と英語ではコミュニケーションは取れないから」という理由で、エージェントに「留学生ケア」を投げてしまっているのかも知れません。

 

もともと保守的なRedneckの多い土地柄、「移民は出て行け」「移民は白人文化に合わせろ」という風潮が広がりつつある環境も心配です。

アルバータ州高校留学プログラムからも「日本人にはそこまで興味ない」顔が見える気がします。

能力のある留学生には、魅力的な高校カリキュラムを持っているアルバータ州だけに残念です。

 

British Columbia 州(6)

高校留学生受入をまず始めた州だけあり、分析スコアは一番高くなりました。

プラス点は: 批判を含めた問合せには慣れているようで、返信のあったSDのメール対応は合格点です。 ホームステイも独自プログラムを運営している所が多いです。 日常生活へのサポートも、学区により差はありますが、色々提供していると回答がありました。

 

マイナス点は: 飽和状態に陥っている「留学プログラム」を実感。 「日本人留学生とはこんなタイプ」という固定概念が出来上がっているのが非常に気になりました。

生徒の個人的能力をもとに受け入れるのではなく、「日本人」向けに用意されたプログラムをあてがう形を取っているようです。

 

決められた「枠」が多すぎる日本の教育制度からせっかくカナダの自由な教育に留学しても、またしても「日本人高校留学生」という「枠」と戦わなくてはいけないのは困りますね。

受入も、個々に選別するのではなく、「エージェント任せ」。 個人の出願に一番乗り気でないBC州。「日本人高校留学生」をひとつの塊と見なしている影響だと感じます。

費用を明確に提示しているSDが少ないのも「エージェント任せ」体質かも知れません。

 

「留学ビジネス」の飽和状態に危機感を抱いたか、BC州政府は各学区に警告を発しています。

「留学生や親からの苦情処理プロセスを明確にすること」「留学生を勧誘してくるエージェントの質への基準を設けること」など多くの警告を2016年に出していますが、SDすべてに反映されているわけではないと感じた調査でした。

 

今回のすべての回答の中で、BC州ひとつのSDだけが「日本の親への定期的なレポート」を含んでいたのには好印象を受けました。

_______________________________

カナダ高校留学実態調査報告【1】- Statistics

カナダ高校留学実態調査報告【2】- 質問への回答を拒否した学区

カナダ高校留学調査レポート【3】- 質問への自動返信が来た学区

(返信なしSD の一覧をご希望の方は直接ご連絡下さい。)

 

次の【5】では、丁寧な返信のあった11のSDからの回答を紹介予定です。

 

 

 

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