中核都市 - ITコンサルティング全般 - 専門家プロファイル

小坂 淳
株式会社環 
東京都
ウェブ解析士マスター

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閲覧数順 2024年04月18日更新

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中核都市

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中核都市



環の小坂です。

世界の国を見ていると
・大都市集中現象が起きている国
 日本・韓国・フランス・イギリス・ブラジル・中国など
・地方の中核都市中心になっている国
 ドイツ・スペイン・スイスなど
にわかれます。

前者は様々なひずみを産みますが、後者のような場合は、
地域性が強かったり(ドイツは国家統一の歴史が浅いなど)、
言語の違い(スイスのように)があったりもします。

日本は同じ国の形が長年続き、交通の便もいいため、
どうしても一極集中になりがちです。

が、
・日本も今のような一極集中になったのは戦後になってからです。
 政治の中心が何度か変わったこともありますし、
 元々地域性が強い国です。
 (米国などのように開拓されてできた国とは違います。)
ですから各地域に政令指定都市があり、そこを中心に
共同体が出来上がっていたという点ではドイツなどとあまり変わりません。

が、例えばドイツは金融(フランクフルト)、文化(ミュンヘン)、政治(ボン・ベルリン)、
工業(リール地方やハンブルグなど)、自動車(シュトゥットガルト)など
中心がばらばらで、大学も地元に行くのが当然な国と
異なり、東京に政治・金融・経済・教育全てが集中したため、
現在のようになっています。

ですが、日本の人口分布を見ているとおもしろいことに気づきます。
政令指定都市も日本全国に散らばっていますが、
その下の人口50万人前後の都市は少なく、
30万人前後の都市が非常に多く、バランスよく配置されています。
ざーっと、30万人(25万〜40万)の都市を挙げてみるとこんな感じです。

旭川・函館・青森・八戸・盛岡・秋田・山形・福島・郡山・いわき・
水戸・前橋・高崎・川越・所沢・越谷・市原・長岡・福井・長野・
豊橋・岡崎・春日井・津・四日市・大津・豊中・吹田・高槻・茨木・八尾・
明石・加古川・奈良・和歌山・呉・下関・徳島・高知・久留米・
佐世保・宮崎・那覇
などです。


これ以上の都市は政令指定都市や東京・大阪・名古屋周辺のベットタウン都市に、
宇都宮・富山・金沢・倉敷・福山・高松・松山・長崎・熊本・大分・鹿児島などです。

30万人規模というのは行政を行う上で、共同体として機能する上で、
最適な規模ではないかと思います。
(東京23区も区の平均人口を取れば、30万人台です。)

医療の問題もそうですが、この30万人前後の町を各所に発展させ、
そこからのサテライトで周辺の市町村を盛り立てていくというのが
地方自治や地域活性化などの観点からは良いのではないかと
以前から思っています。

空港もしくは新幹線などの各となる交通拠点、病院・大学などの施設、
色々な許認可の仕組みなどなどもこれを軸に整備する。

そう考えていくと、規模の大きさを競うような市町村合併や
道州制は果たして日本に合うんだろうかと思います。

国の形がある意味「人為的」に作られたアメリカ大陸の国々や
国家統一の歴史が浅い国などと異なり、
日本は今の都道府県とほぼ同じ形で「国」があり、
風土も育っています。
狭い国ながら、山・川が多く、つながりも伝統的に決まっており、
気候も様々ですので、「30万都市まで行けばなんとでもなる」
という国の形が日本には合うのではないかと考えています。

30万人規模の都市とそれ以上の都市で発展に差が出てしまうことを
避けることが今の政治には求められるのではないでしょうか。