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大澤 眞知子
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閲覧数順 2024年04月19日更新

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カナダの「難民政策」と 「高校留学プログラム」の妙な相似点

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2019年にもなったというのに、この地球には権利を剥奪され自由のない女性がたくさんいます。

教育も受けられず、男尊女卑の掟の中、「家族の名誉を傷つけた」などの理由で親や兄弟、親類に殺される少女も跡を絶ちません。

そんな迫害を受け、命の危険さえある女性たちを難民として積極的に受け入れている国がカナダです。


家族から暴力を受け、殺される危険性を感じ、サウジアラビアからタイに逃げて来た18歳のRahaf Mohammed Alqununもその一人です。

タイから入国を拒否され、危うく強制送還されそうになった彼女は、SNSを使った抵抗に出ました。

空港のホテルに立てこもり、「強制送還されたら殺される」との訴えをSNSで開始。

国連のthe United Nations High Commission on Refugeesに訴え続けました。

 

幸いなことにその必死の声は国連に届き、要請を受けたカナダは彼女を難民として受け入れることを承諾。

Yay!

昨夜韓国に向けてタイを出国し、カナダ行きの便に乗り換えて晴れてカナダに向かうことになりました。


Rahaf Mohammed Alqununの受入を、なんの躊躇もなく承諾したカナダのトルドー首相の声明です。

“That is something that we are pleased to do because Canada is a country that understands how important it is to stand up for human rights, to stand up for women’s rights around the world.”

「喜んでカナダに受入ます。 カナダは、世界中の人の人権を守るために、また女性の権利を守るために立ち上がることがいかに大切かを理解している国ですから。」


素晴らしい。

アメリカのトランプが鼻くそ以下に見えますね。


難民・移民の受入には寛容な国カナダ。

世界の見本となる政策を貫いている国だと思います。


でも。 

面白いことに、そのカナダの難民に対する考え方が「高校留学プログラム」に好ましくない影響を与えていると気がついてしまいました。

悪気はないんでしょうが。。。


日本からやって来る高校留学生に対しても「え?難民との区別がない?!」と思える事例に遭遇したことも多いです。

日本に親がおり、親の育て方があり、安全で経済も繁栄している国から来た日本の高校生を「可愛そうに。。日本語ではなく英語で教育を受けなくちゃいけない子供が来た。 母国では親も面倒みれないし、良い学校もないし。 英語は優れた言語だし、カナダの方が良い国だから、まだ未成年なのに親から離されて一人でやって来たのね。。。」と、見てしまうケースです。


ケアの行き届いているように見える「留学生プログラム」でも、そのケアは本当に「ただカナダの高校で学ぶ機会がほしかっただけで、日本から逃げて来たわけでもない日本人高校生」にとって有り難いものかも疑問です。


「高校の単位を良い成績で取り、大学につながる卒業資格を得るためには、この能力が必要。」との正確な情報を小出しにしかしないのも、カナダでの留学開始後も、個々の留学生に卒業までの道筋と可能性を明確に示さないのも、実は不親切とか誤魔化しではないのかも知れないです。


「ゆっくりカナダに慣れてね。 焦らないでいいから。 あなたのペースで。」と、難民・移民がカナダに落ち着く過程を助けるのと勘違いしているのかもとの疑いを持ってしまいます。

日本人をわかってない!と思う瞬間です。


本当に日本人高校生のためになる「留学」をカナダの人にわかってもらうためには、まだまだやる事がありそうです。


Rahaf Mohammed Alqununには、Welcome to Canada!


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カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。

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