背骨のはなし - マッサージ・手技療法全般 - 専門家プロファイル

吉川 祐介
Wecareカイロプラクティック&ナチュラルケア 院長
カイロプラクター

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対象:マッサージ・手技療法

檜垣 暁子
(カイロプラクティック理学士)

閲覧数順 2024年04月23日更新

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背骨の数



人の背骨は、頚椎が7個、胸椎12個、腰椎5個に、5つの仙椎が癒合した仙骨と3〜5個がくっついた尾骨から成り立っています。ほ乳類では、胸椎や腰椎の数が種別に異なり、例えば犬の胸椎は13個、腰椎に至っては7個もあります。しかし、頚椎はどのほ乳類も共通で7個になります。首があんなに長いキリンでも、頚椎の数は7個です。両生類のカエルには、1個しか頚椎がありません。

背骨の役割



背骨は魚などの水生生物とっては、必ず必要というわけではないようで、ヤツメウナギのように背骨のない魚も存在します。しかし、重力の影響が大きい陸上で四足歩行をしている動物にとっては、背骨は体を支える大切な大黒柱になります。また、手足によって体を効率よく動かせるように、足と背骨のあいだには骨盤が、手とのあいだには肩甲骨が生まれました。

とくに直立二足歩行を常態とする人類にとって、背骨は屋台骨としてなくてはならないものになりました。背骨が弱いと、それだけでまっすぐに立つことすら困難になってしまいます。

もうひとつ大切な役割があります。それは、カルシウムを蓄えることです。カルシウムは、骨を作る以外にも、細胞が働くためにとても大切な働きをする物質です。カルシウムを安定して維持するために、軟骨のなかにカルシウムを蓄えるように進化してきたと考えられています。

こんな大切な背骨の健康を守る専門家がカイロプラクティックです。

背骨の構造



背骨は、硬い骨である脊椎とそのあいだを連結する軟骨である椎間板および靱帯で構成されています。硬い背骨が柔軟に動けるのは、椎間板と靱帯のおかげです。椎間板は、真ん中に弾力のある髄核があり、その周りをバームクーヘンのように繊維がグルグル巻きにした構造となっています。重さを支えながら、柔軟性を保てるのは、こうした構造によるものです。

もし、繊維が切れてしまうと、髄核が切れ目から押し出されて、動けなくなってしまいます。これが「椎間板ヘルニア」の状態です。若いときは髄核はみずみずしく弾力がありますが、しだいに髄核から水分が失われ、押しつぶされた大判焼きのようにぺっちゃんこになっていきます。こうなると、背骨の動きがどんどん悪くなってしまいます。

靱帯や椎間板が弱くなると、脊椎の連結も弱まるのでズレやすくなります。この状態を不安定性脊椎症といいます。

こうした構造的な変化は、痛みや神経の障害などを引き起こすことがあり、軽いうちに適切な対処をしていくことで重症化を予防し、進行を遅らせることができます。

なぜ頚、胸、腰に分かれているのか



胸は、背骨と肋骨に囲まれています。そこには、心臓や肺といった重要な臓器があります。胸は、変形しにくいよう鳥かごのような形をしており、そうした臓器を守るようになっています。また骨盤も、脚からの強い力をしっかり背骨に伝えられるよう、大きく強固になっています。

もともと、腰や頚の骨にも肋骨がついていましたが、進化の過程で動きやすいように肋骨は退化し、その部分はくびれて動きが大きくとれるようになりました。

動きやすいということは、逆に痛めやすい、ということも言えます。頚や腰は動物にとって急所になっています。人間も例外ではなく、頚椎症や椎間板ヘルニアをはじめ、腰痛肩こりに悩まされるのもそうした理由がひとつあるからです。

カイロプラクティックではこういった背骨の弱点を熟知した上でケアを行います。

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