日経記事『自動運転,国・業種超え陣営シェアや量産視野にGM・ソフトバンク/FCA・グーグル』に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事『自動運転,国・業種超え陣営シェアや量産視野にGM・ソフトバンク/FCA・グーグル』に関する考察

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経営戦略 アライアンスの事例と経営手法としての活用と課題


皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

6月2日付の日経新聞に、『自動運転,国・業種超え陣営シェアや量産視野に GM・ソフトバンク/FCA・グーグル』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『自動運転をめぐる陣営作りの動きが加速している。米ゼネラル・モーターズ(GM)がライドシェア分野で存在感を高めるソフトバンクと組むほか、米グーグルも自動車メーカーとの提携を拡大する。

公道試験などで開発競争をけん引してきたトップランナーたちの主戦場は実用化を見据えた車両の量産やサービス開発に移りつつある。

GMは16年12月、自動運転の公道実験拡大を発表した。

「ソフトバンクをチームに迎えることは、我々にとってとてつもないアドバンテージになる」。5月31日に電話会見したGMのダン・アマン社長の声は弾んでいた。

GM傘下の自動運転技術開発会社であるGMクルーズホールディングスが「10兆円ファンド」として知られるソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)から22億5000万ドル(約2400億円)の出資を受ける。同ファンドの出資比率は最終的に19.6%になる予定だ。

需要見据え開発

GMクルーズは調達した資金を使って、2019年にも米国の複数の都市で自動運転車を使ったライドシェアサービスを始める計画だ。

両社は7年間は出資を維持することでも合意しており、将来はGMクルーズ株をGM本体の株式に転換する可能性もある。SVFが出資する米ウーバーテクノロジーズや中国・滴滴出行など世界のライドシェア大手への車両供給も見込めるとの期待から、31日の米株式市場でGM株は前日終値比13%上昇した。

GMが自動運転技術の開発に本腰を入れ始めたのは2年前。GMクルーズの母体となる自動運転ソフト開発の米クルーズ・オートメーションを約10億ドルで買収してからだ。

積極的な人材投資によって当初40人だった社員数は800人を超え、自動運転分野でトップレベルの技術力を持つとみなされるまでになった。

アリゾナ州フェニックスなど郊外で自動運転車の公道実験を重ねる米グーグル系のウェイモとは対照的に、GMは交通量が多くより複雑な操作が求められるサンフランシスコなどでのデータ収集に軸足を置いている。

大都市の渋滞緩和などの需要を見据えた開発姿勢が、複数の出資先候補の資産査定を進めていたSVFがGMを選ぶ決め手となったもようだ。

車両6.2万台供給

自動運転技術の商用化を巡っては、欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)も5月31日にウェイモとの提携拡大を発表した。これまでに約600台の実験用車両を供給してきた実績をばねに、ウェイモが18年後半にアリゾナ州で始める自動運転車を使った一般向けのライドシェアサービスに新たに6万2000台の車両を供給する。

GMやウェイモに共通するのは、期限を区切って自動運転技術の商用化計画を表明し、運輸当局などに規制緩和を働きかけていく姿勢だ。早ければ1~2年内に米国の複数の都市で運転手のいない「ロボタクシー」サービスの普及が始まる可能性がある。

国内自動車大手ではトヨタ自動車が20年に高速道路での自動運転を実現し、20年代前半に一般道にも広げる計画だ。同社は16年に米国に設立した人工知能(AI)研究開発子会社の「トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)」で自動運転の基礎技術を研究中だ。

ホンダは16年にウェイモと共同研究に向けた検討を開始すると表明したが、今のところ目立った成果は見えていない。

日産自動車も資本提携先の仏ルノー、三菱自動車と組み、ドライバーが運転に関与しない完全自動運転を22年までに実現することを目標にする。日産はディー・エヌ・エー(DeNA)と組んでおり、同社と共同開発した無人タクシーの実証実験を3月に実施した。

ウェイモとの提携を拡大するFCAや、ソフトバンク系ファンドから巨額資金を引き出したGMに比べると、日本勢の取り組みは「自前路線」の傾向が強い。

グーグルを筆頭にプラットフォーマーと呼ばれる巨大IT企業が自動車分野への進出を本格化するなか、日本勢の今後の提携戦略が注目される。』

本日の記事は、米大手自動車メーカーのGMやFCA(旧クライスラー)あるいは日本の日産が、自動運転車の開発・実用化を進めるために、他業界の企業と連携・協業(アライアンス)を行っていることについて書いています。

この中で、大手ファンド会社となったソフトバンクが、GMやライドシェア最大手の米ウーバーテクノロジーズに出資していることが注目されます。

ソフトバンクは、自動運転車が市場に導入された後、自動車が所有するだけでなく、シェアする(共有する)ビジネス環境になると予想しているとみます。

また、米大手ITベンダーのグーグルは、積極的に自動運転車の開発・実用化を進めており、グーグルもウーバーに出資しています。

グーグルは、並行してFCAと自動運転車の開発・実用化で連携・協業(アライアンス)を組んでいます。

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、グーグルは、自動車メーカーになる意思をもっていないと考えています。

グーグルは、自動運転車を動くインターネット端末機器としてとらえており、顧客にいつでも何処でも、Webサイトを通じて検索エンジンなどをより多く活用してもらいたいのです。

グーグルは、このことによりインターネット上での宣伝広告収入の拡大を実現するのが狙いです。

同じような理由で、米大手ITベンダーのアップルやアマゾンも、そう遠くない時期に、何らかの形で自動運転車市場に参入することになります。

アップルとアマゾンも、自動車メーカーになる計画をもっていないと考えています。

アップルやアマゾンも、グーグルと同じように、ウーバーのようなライドシェアを行っている企業や、自動車メーカーと連携・協業(アライアンス)を組んでいくやり方になります。

日産は、自動運転機能の開発・実用化で、国内ITベンダーのDeNAと連携・協業(アライアンス)を組んで、実証試験を行っています。

現時点では、トヨタは、自動運転機能の開発・実用化で、内外の企業との大型連携・協業(アライアンス)を組んでいません。

トヨタの場合、すでに米シリコンバレーに数千億円の巨費を投じて、AI・IoT対応の大型研究拠点をもって、活動しています。

また、トヨタは、PFNなどのAIやIT関連企業に、積極的に投資しており、トヨタ流のやり方で連携・協業(アライアンス)を組んでいます。

日本では、政府が主導して、東京オリンピック開催年の2020年に、自動運転車を市場に導入する目標が立てられており、自動車メーカーが開発・実用化を進めています。

アメリカ市場では、グーグルやGMが自動運転機能の開発・実用化で、一歩先行しているとみています。

トヨタや日産などの国内自動車メーカーが、これらの米大手企業との競合に打ち勝って、自動運転車事業を立上ていくのか、これからが正念場となります。

自動運転車は、AI・IoT対応したいわば動くインターネット端末機器です。このAI・IoT対応分野では、米大手ITベンダーが圧倒的な強みをもっています。

しかも、これらの企業は、今まで短期間に既存事業基盤を急速に破壊・再構築してきた実績をもっています。

グーグルが、自動運転車の開発・実用化を行っていることは、既存自動車メーカーの事業基盤を根本から、破壊・再構築する可能性が高くなることを意味します。

この事業環境下、トヨタでさえ、1社単独で、自動運転車の開発・実用化を行うことは、できません。

自動運転車の開発・実用化で、勝者になるには、如何に巧みにオープンイノベーションのやり方、つまり連携・協業(アライアンス)を実行していく実務能力にかかっています。

今後のトヨタや日産などの国内自動車メーカーの動き方に、引き続き注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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