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日経記事;『経営の視点IT巨人は独占か革新か 規制と容認、現実的な米 シリコンバレー』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月28日付の日経新聞に、『経営の視点IT巨人は独占か革新か 規制と容認、現実的な米 シリコンバレー』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『研究開発に投じるお金の「官民逆転」が米国で生じそうだ。2017年、米連邦政府による軍事部門をのぞいた科学技術分野への予算額は722億ドル(約7兆9000億円)。

一方で同時期のアップル、アマゾン・ドット・コム、グーグル、フェイスブック、マイクロソフトの5社の研究開発合計額は716億ドルだった。直近の伸び率から推測すると18年は5社の金額が政府を超える可能性がある。

見方は2つあるだろう。これまでならば人工知能(AI)やクラウドなど未来への投資を惜しまないIT(情報技術)大手の大胆な成長戦略として。だが、今は国家並みの存在感を示しはじめたプラットフォーマーの膨張ととらえる人も多いのではないか。

そんなIT大手を「どう制御するか」という議論が米国で始まっている。4月19日、米シカゴ大学で開かれたプラットフォーマーの独占を巡るセミナー。著名な法律・経済学者らが集まる場で、米司法省反トラスト局の責任者、マカン・デルラヒム氏は「競争を阻害するような独占が生じているか、しっかり見ていく」と語った。

興味深いのは、自由主義経済の総本山とも言われるシカゴ大学で企業への規制が議論されていることだ。

米独禁当局は反トラスト法を適用する際の物差しとして「消費者」を重視してきた。消費者を潤すビジネスならば企業の支配力はさほど問題にならない。この原則は1970年代にシカゴ大学で生まれ、過度な規制を避ける米型規制の基本哲学とされてきた。

イベントに参加した米シンクタンク、オープン・マーケッツ・インスティチュートのリナ・カーン氏はそうした時代の終わりを唱える一人だ。同氏は16年にアマゾンへの反トラスト法適用を訴えた論文を書き注目を集めた気鋭の学者。「グーグルもフェイスブックも競合企業を大量に買収し技術革新の芽を摘んでいる。反トラスト法は見直しが必要」と明快だ。

ほかにも参加者からは特定企業にデータが集まるリスクや参入障壁の存在などプラットフォームへの厳しい見方が示された。政策づくりに一定の影響力を持つ学者らが口々にIT大手を批判するのは異例の事態と言える。

もちろん、これで米国がプラットフォーマー取り締まりへ向かうと考えるのは気が早い。司法省のマカン氏は講演で「優れたイノベーションを消費者は評価する。特定の社への事業の集中は健全な競争の産物だ」とも発言。他に競合がいながらも利用者から支持されてきたグーグルやアマゾンの強さに理解を示した。

では米国はIT大手の巨大化に対し規制と容認のどちらに向かうのか。答えは両方だろう。自国経済の柱であるIT大手を米当局は骨抜きにしないというのが多くの政策専門家の見立てだ。一方でビッグデータの共有など中小ITも活躍しやすい環境整備も模索していくとみられている。

こう考えると米国は産業のデジタル化を継続していく気でいることが分かる。欧州の規制主義に隠れがちだが、イノベーションを国力と見なす米国の現実主義もよく注視した方がいい。』

言うまでもなく、現在のアメリカの力の源泉の一つは、インターネット・IT関連です。

米国では、自由競争と規制緩和により、シリコンバレーなどを拠点に、多くのITベンダーが生まれました。

多くのITベンチャーは、激しい競争の結果、廃業したり買収されました。たとえば、1982年に創業され、UNIX Workstationを市場に導入したSun Microsystemsは、
UNIXの市場がパソコンに食われたことなどの影響により衰退し、2009年9月にOracleに買収されました。

私は、会社に勤務していたころ、シリコンバレーでたびたびSun Microsystemsの関係者と連携・協業(アライアンス)のための打合せを行っていました。当時のSun Microsystemsは、憧れのIT企業でした。

また、この頃付き合っていたのは、同様に当時のパソコン企業大手のDECでしたが、この企業も1998年にコンパックに買収されました。このコンパックも、2002年にヒューレットパッカードに吸収合併されました。

私は、当時、マイクロソフト、アップル、SGIなどの米IT企業とも、連携・協業(アライアンス)を組むための各種折衝・交渉を行っていました。

その時の経験が、現在、国内中小企業のオープンイノベーション支援を行う必要があり上で、大変役に立っています。

シリコンバレーの特徴は、自由かつ、人種的差別が少ないことです。黄色人種である私は、ニュージャージー州でいたときに、白人からの差別を感じていました。

シリコンバレーでは、白人、黒人、黄色などの肌の色が異なることによる、差別がほとんどありません。

サンフランシスコでも同じ状況です。

シリコンバレー特有の明るい気候も相まって、多くのIT技術者が、アイデアとそのアイデアを実現する技術力を武器に、自由闊達に新規事業を立ち上げています。

その激しい競争を勝ち残ってきたのが、グーグル、アップル、マイクロソフトなどの米大手ITベンダーです。

これらの企業は、アマゾンも含めて、巨大なIT事業基盤(プラットフォーム)を独自に構築して、安定的に収益確保・拡大を可能にする仕組みを作っています。

このため、これらの大手ITベンダーは、世界市場でのプラットフォーマーと言われています。

シリコンバレーにこれらの大手ITベンダーがいることにより、独自のエコシステムが生まれています。

エコシステムは、「コトバンク」で「経営・IT分野の新語。複数の企業が商品開発や事業活動などでパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、さらには消費者や社会を巻き込み、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組み。」と説明されています。

私は、エコシステムを言わば、企業全体を取り込んで、最終顧客まで含めた大きなオープンイノベーションの形態になると理解しています。

連携・協業(アライアンス)は、企業のある特定のビジネス分野に対して、複数の企業が行う、小さなオープンイノベーションになります。

私は、このエコシステムの原形の一つが、マイクロソフトのWindowsOSをプラットフォームにして、多くのアプリケーションベンダーが商品を提供して共存共栄させてきたやり方と理解しています。

グーグルがmオープンなOSであるアンドロイドを無償提供して、独自のフラットなOS環境下で、多くのアプリケーションソフトベンダーや、スマートフォンのメーカー、販売事業者なども、業界全体でエコシステムを作っています。

本日の記事は、大きくなりすぎたと感じている、アマゾン、アップル、フェースブック、グーグル、マイクロソフトなどの米大手ITベンダーに対する規制適用の動きについて書いています。

これらの大手ITベンダーが、先ごろ、フェースブックが大量の個人情報を違法なやり方で開示してしまったようなことを起こさない限り、大規模な規制適用を行うことは避けるべきです。

今後、IoT対応・人工知能(AI)が多くの場面で使われるようになりますので、ますますインターネット・IT・ソフトウェア対応力が問われます。

残念ながら、現時点では、多くの日本企業がインターネット・IT分野で、上記プラットフォーマーのように、当該事業分野で独自の事業基盤を世界市場で構築できるようになることが難しいです。

しかし、国内企業の中にも、たびたび本ブログ・コラムで取り上げています人工知能(AI)ベンチャーの、PFNはその実力から、一定規模のAIプラットフォーマになる可能性をもっていると考えます。

日本でも、さらなる規制緩和を行って、実力あるITベンダーなどが中心となって、大きなオープンイノベーションを実現できる、独自のエコシステムの運用が始まることを期待します。

日本は、少子高齢化、生産年齢人口の減少という今まで経験したことがない環境に入りつつあります。

この国内経済縮小と人手不足のダブルハンディを解消するには、インターネット・IT・IoT・人工知能(AI)などのプラットフォームやツールを徹底的に使いこなす必要があります。

少子高齢化、生産年齢人口の減少問題は、この深刻な問題を解決するための、発明の母になります。

私は、ここに日本国内で独自のエコシステムが活発に構築・運営される要因になると考えます。

ここには、国内ベンチャー・中小企業に大きな新規事業機会が生まれます。この視点から、国内独自のエコシステムや、オープンイノベーションの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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