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日経記事;『生産性考 一歩前へ(5)旧態依然カビ規制 ルールは自ら変えていく』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月5日付の日経新聞に、『生産性考 一歩前へ(5)旧態依然カビ規制 ルールは自ら変えていく』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『「薬は飲んでいますか」。パソコン画面に映ったとうきょうスカイツリー駅前内科(東京・墨田)の金子俊之院長の問いかけに40代の男性は笑顔でうなずいた。

月に1度のオンライン診療だ。男性は高血圧を患うが降圧薬を飲む程度で症状は安定している。「以前は同じ薬を処方してもらうために毎回通院していた。本当に助かる」と語る。

オンライン診療は患者のメリットも大きいが…

通院の手間や待ち時間を省けるなど患者の利点が多いオンライン診療。福岡県で実施したある実証実験ではオンライン診療の利用で、患者の通院・待ち時間を平均80分間短縮できた。日本では2015年にようやく解禁されたが、普及の壁は多い。

800年分の時間

例えば、対面診療に比べ大幅に低い診療報酬。高血圧の場合、オンラインの診療報酬は1700円と対面の約半額だ。「手間は同じなのに」との声は医師の間でも多く、敬遠される原因だ。

また、4月からは3カ月に1度の対面診療が義務付けられた。従来、オンライン診療だけで済んでいた患者も通院する必要がある。

技術の進歩を反映せず、生産性向上を妨げる旧態依然の「カビ規制」は至る所で姿を現す。

住宅の購入から遺産相続まで必要になる機会が多い印鑑証明書。今も紙しか認めない自治体などは少なくない。会社設立時に必要な登記事項証明書も同様だ。

日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)によると、印鑑、登記事項、納税の各証明書の添付を省けば年間約8300億円の経済効果が見込めるという。

受け身姿勢強く

公的文書の電子化が進むエストニア政府はブロックチェーン技術で秘匿性の高い情報をネットで安全にやり取りするシステムを構築。パソコンなどで瞬時に行政サービスを受けられる。

年間5億件以上の利用があり、17年の1年間だけで人手による作業を800年分削減する効果があったと試算する。JIPDECの坂下哲也常務理事は「日本も制度改定とシステム構築を急ピッチで進める必要がある」と強調する。

ルールに対する国内企業の受け身の姿勢も課題だ。

。。。。

今の日本はどうか。規制に対して受け身の姿勢だけでは、海外との生産性の差はますます広がりかねない。』

日経新聞は、5月5日付の紙面に『生産性考 医療IT化 余地大きく 保険金請求1カ月が数十分に』のタイトルで記事を書いています。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『紙だと1カ月かかる保険金請求の手続きがわずか数十分で完了――東京海上日動火災保険と米スタートアップ企業のプラネットウェイは病院と連携し、情報の秘匿性を保ちつつブロックチェーン技術で迅速に診療データをやり取りする実験に成功した。膨張を続ける国民医療費。規制が多く、非効率的とされる医療こそIT(情報技術)化による生産性向上が欠かせない。
東京海上日動火災保険への傷害保険の請求は年間40万件に上る東京・丸の内にある東京海上日動のオフィス。IT企画部課長代理の明道仙丈さんがノートパソコンで傷害保険の請求があった契約者の情報を入力すると、数十分で治療内容などを記した診療情報を確認できた。

国民医療費は2015年度で42兆3644億円。9年連続の増加で、国内の自動車産業の出荷額(約50兆円)にほぼ匹敵する。医療の生産性向上のカギを握るのが他産業に比べ遅れているIT化だ。現在は病院間で患者情報などの共有が進まず、電子カルテの普及率も病院、診療所ともに3割程度にとどまる。

プラネットウェイなどの技術を使えば、将来的には秘匿性の高い個人の健康情報を病院間で共有して、病気を未然に防ぐ未病対策も進めやすくなるとみられる。医療を含む社会保障分野の生産性が高まれば、公費の支出増に歯止めがかかり、消費税の増税規模の抑制につながる可能性もある。社会保障こそ生産性改革の本丸だ。』

両方の記事は、医療関連事業のIT化が進んでいない状況と課題について書いています。

IT化が進んでいないのは、官僚機構と同じように、医療現場の仕事のやり方が、紙中心のアナログ指向の仕事のやり方が主流であることが大きな要因になっています。

また、政府が医療分野での規制緩和や、ITを活用した遠隔医療などへの診療報酬を適正化していないこともIT化を阻害しています。

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、金融機関と保険会社などは、定常的な業務の自動化・機械化を積極的に導入し始めています。

これは、これの企業が既存事業からの収益確保が難しくなり、高い固定費となっている人件費圧縮に動き始める必要が出てきたことが、主要因です。

また、昨日のブログ・コラム 日経記事;『アプリで送金、タッグ広がる 銀行Xフィンテック、勘定系開放で 利便と安全の両立課題』の考察 [インターネット・IT]  で書いていますように、政府は、今年6月に規制緩和となる銀行法改正を行います。

欧米、特に欧州では、金融機関は情報セキュリティの観点から、オープンAPIが義務化される状況となり、世界規模でのオープンAPIの急速な普及が見込まれることになりました。

この一種の黒船来航が一つのきっかけとなって、政府は、6月から銀行にAPI連携を義務付けるようになります。これにより、銀行は今以上にフィンテック化を進めやすくなり、一層の合理化・効率化が加速する可能性があります。

国内医療事業分野には、上記のような黒船来航が現時点ではありません。しかし、医療費膨張という巨大マグマが爆発寸前の状態になっているのは、確実です。

医療現場で、医療のIT化を危惧する理由の中に、巨額投資の必要性と患者の個人情報流出のリスクがあります。

たとえば、電子カルテ導入が病院や診療所で進んでいないのは、高い投資費用を捻出できないことが理由の一つにあげられています。

そのシステム導入費用は100床あたり1億円ともいわれる初期費用が必要になるとされています。

診療所で数百万円、一般的な病院で数千万円、大規模病院だと数億から数十億円規模とされています。これが障害となり、厚生労働省が目標とする電子カルテ普及率60%を大きく下回る、病院21.1%、診療所7.6%の普及率に留まるのが現状です。

上記しましたように、医療費削減は待ったなしの状況になっていますので、これを黒船来航として、政府が一定規模の投資助成を行いながら、電子カルテの標準化を含めた、導入を義務付ける施策が必要と考えます。

また、患者情報の保護については、本日の記事にもありますように、プラネットウェイを活用するやり方もあります。

プラネットウエイは、Planetway Corporation(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、CEO&Founder:平尾 憲映、東京支社:東京都千代田区霞ヶ関3-7-1 霞ヶ関東急ビル 霞ヶ関ビジネスセンター 4階)のベンチャー企業です。この企業の事業内容は、下記Webサイトをご覧ください。
URL; http://pwlvc.com/jp/business/

この会社の事業内容の中に、IoTプラットフォーム「avenue-cross」があります。この技術の基礎は、超IT化国家と知られているエストニアが開発・実用化しました。

エストニアは、この技術の活用で、ロシアからの激しいサイバー攻撃に耐えられた実績をもっています。

日本では、保険最大手の東京海上日動が、ブロックチェーン技術の活用領域拡大に向け実証事業をプラネットウエイと連携・協業(アライアンス)して行って、その有用性を確認できたとしています。詳細は、下記Webサイトをご覧ください。
URL; http://pwlvc.com/jp/infomation/press_release/20180115_001.html

このように、「avenue-cross」とブロックチェーンの組合せで、技術的にほぼ完ぺきな、患者情報保護のやり方が、開発・実用化されれば、医療事業のIT化が実現される可能性があります。

今は、既存のやり方にとらわれずに、徹底的に機械化・効率化を模索して、事務作業の削減と人員の削減・有効活用を、考え・実行する必要があります。

この機械化・自動化の動きの中で、プラネットウエイのようなITベンチャー企業にも、大きな新規事業機会が生まれます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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