戦国時代の極意 - ITコンサルティング全般 - 専門家プロファイル

小坂 淳
株式会社環 
東京都
ウェブ解析士マスター

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戦国時代の極意

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歴史に学ぶ必勝法

戦国時代の極意



環の小坂です。

先日「一領具足と兵農分離」について書きました。

日本の戦国時代は(中国の春秋戦国時代もそうですが)、それまでの価値観を変えた
大名が成功しています。

必ずしも大規模な大名が成功したわけではないのです。
成功した大名はこんな感じに分類できます。

【0から立ち上げて成功(いわゆるベンチャー)】
・北条早雲
 他人を借りながらも自分で勢力を確立した例です。
 キーポイントは「戦術眼」です。

【下克上で乗っ取り(クーデター)】
・斉藤道三
・尼子経久
・三好長慶
 主君の領地を戦争もしくは謀略で乗っ取り勢力を拡大した例です。
 従業員による買収?でしょうか。
 キーポイントは「大志」と「謀略」です。

【小さい勢力から拡大(中小企業の成功例)】
・毛利元就
・織田信長
・浅井亮政
・長宗我部元親
・徳川家康
 周囲の権威(大内など)を利用しながらもそこから分離独立し、独自の技術を持って成功した例です。
 キーポイントは「独自の技術」と「大志」だと思います。

【家来から独立】
・宇喜多直家
・津軽為信
・鍋島直茂
・立花宗茂
 後者二人は主家の急激な衰えによりやむ終えずというところもありますが、
 チャンスをうかがって自らの勢力を立ち上げた例です。

【骨肉の争いを経て成長】
・上杉謙信
・武田信玄
・伊達政宗
・今川義元
・最上義光
・大友宗麟
 いずれもそれなりの家柄(守護や守護代)ではありましたが、親・兄弟などとの
 争いを経てその立場を確固たる物とし、そこから成長した例です。
 キーポイントはここでも「独自の技術」と「大志」です。

【普通に成功】
・島津義久
・佐竹義重
・南部晴政
 いわゆる守護大名から普通に成功した例。

このようにいわゆる家柄がよく、すんなり成功した大名が少ないことに気づきます。
また、その子供・孫の代までの成功というところを見ると、
さらに特徴が見えてきます。
いわゆるワンマンな人物の場合、その後長続きしません。
この中で北条・上杉・徳川・島津などその後も成功した大名というのは
独自の技術を得ながら、集団としての力も増していったことに気づきます。

反面、失敗した大名は世代交代に失敗するなど、ワンマンからの脱却に失敗した例が多いです。

ところで、これらの大名に共通して言えることは「新しい技術」や「新しい考え」の開発
そして、「バランス」に成功していることです。
戦法で言えば、島津の「釣り野伏せ」、上杉の「車懸りの陣」などが有名で、
組織編制では長宗我部の「一領具足」、織田の「兵農分離」などが有名です。
織田・島津・伊達の鉄砲、毛利の焙烙火矢、など新しい兵器も活躍しています。
また戦争だけではなく、内政・外交・人材登用においても優れた能力を発揮しています。
(実際に衰えた大名はここに問題がある大名が多いのです)

斉藤・尼子・大内などが衰えたのは新しい技術の遅れと同時に、人材登用などにおいて遅れを取ったのが大きな要因です。

このバランスを取るのに必要なのが「情報の収集」。
島津の「釣り野伏せ」は相手の情報を的確に図り、嘘の情報を相手に流すことが重要なポイントでした。
その他今より情報伝達が遅い時代ですから、情報の収集が大切で、
武田の狼煙など直接的な情報収集手段の他、
「情報を集まる仕組み」が必要です。

そこで織田信長などが考えたのが「楽市楽座」などの考えです。