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日経記事;『生産性考一歩前へ(1)消えた1000万時間 「会社」を崩せば新境地』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月1日付の日経新聞に、『生産性考一歩前へ(1)消えた1000万時間 「会社」を崩せば新境地』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『秘書から経理まで。会社の基本機能をまるごと請け負うスタートアップ企業が成長を続ける。東京・渋谷に本拠を置くキャスター(中川祥太社長)だ。

キャスターは在宅勤務の社員が95%を占める。

受託した事務をこなす約100人の社員の95%は自宅で働く。週に1日も出社する必要がない。仕事はチーム単位だがやり取りはネット上で完結する。

働きやすさが評判を呼び、毎月1千人以上の応募者のなかで採用するのはわずか10人。この人手不足時代に「買い手優位」の採用が続く。

会社には社長がいて秘書がつく。営業マンが会社に戻れば経理の社員が出迎える。仕事が終われば長い時間をかけて社員がみな一斉に家に帰る。20世紀に急速に広がった「会社」の風景はあまりに身近すぎて誰も不思議に思わない。だが、その常識が生産性向上をいかに阻んでいることか。

例えば通勤時間。5歳以下の子供を持つ日本の男性就業者の平均通勤時間は自営業者も含めて往復50分。独仏より約5割長い。

在宅勤務の職場が増えて国内の男性就業者の平均通勤時間が独仏並みになるだけで単純計算で1日あたり約1000万時間が浮く。120万人の労働力に匹敵する貴重な時間が失われている計算だ。

2000年代から本格化した経理などの事務作業の外部委託は、生産性を高めるために会社の機能を解体する動きだった。在宅勤務が進めば介護や育児にかける時間も増え、これらを理由にする離職も減る。社会全体の生産性もあがる。

日常生活に欠かせぬお金の常識も変わり始めた。

ファミリーレストランのロイヤルホールディングスが17年11月に東京・中央に出店した新店舗。「これで注文してください」。席に座ると従業員からタブレット端末を手渡され、客は自らオーダーを入力。

食べ終えたら従業員が座席まで持ってきたカードリーダーでクレジットカードなどの情報を読み込み、支払いは終了。すぐに退店できる。

現金のやり取りをすべてなくすことなどで、ピーク時でもスタッフは1~2人と通常店の半分以下。労働生産性を大幅に高めることができる。深刻な人手不足が続く中、これまでも営業時間短縮などに取り組んできたが「生産性向上には現金決済を減らすしかない」(黒須康宏社長)とさらに一歩進める。

日本の現金志向は世界でも際立つ。ボストン・コンサルティング・グループの推計では日本の決済全体に占める現金決済の比率は65%。欧米の2倍以上だ。キャッシュレス化による生産性向上の余地は大きい。

デロイトトーマツグループの調査では第4次産業革命がもたらす機会の活用に「大変自信がある」と答えた日本企業は全体の3%。世界平均の14%を大きく下回った。技術の進歩は会社やお金という根本の常識も変える。尻込みしているわけにはいかない。

目の前の常識を壊し、一歩前に進めば生産性が高まるケースは少なくない。現場から考える。』

最近、働き改革の一環で、テレワーク、あるいはテレワークの記事が、ときどき日経新聞に掲載されるようになっています。

本日の記事もその一つになります。本日の記事の視点は、テレワークが労働生産性の向上につながるになると言う論調になっています。

しかし、テレワーク自体が、時間当たりの生産性は上昇するということは、証明されていません。

ただし、本日の記事にありますように、テレワークを主体的に採用しているキャスターのように、ビジネスとして成功している企業も多くなっています。

キャスター以外にも、ITベンチャーのソニックガーデンや、日本マイクロソフト、あるいは世界的なブログツールのWordPressを運営会社であるAutomatticなどが、テレワークを採用しています。

すべてのテレワークが、生産性向上と収益確保を両立させているとは考えられません。

しかし、テレワークは、本日の記事にありますように、通勤時間の苦痛を解消させる効果があることは確実です。

第一生命経済研究所 経済調査部は、4月26日に、「テレワークの経済効果」という経済レポートを発表しています。

このレポートによると、多くの人が東京に通勤していることによってロスしている機会損失は、8.6 兆円と試算しています。

国土交通省「テレワーク人口実態調査」によると、テレワーカーの割合は、2017年度で9%を占めています。

「テレワークの経済効果」では、今後、2020 年の東京五輪の前後では、テレワークが一気に普及すると推測しています。理由は、以下の通りです。

「夏の五輪開催時には、東京都を中心に交通量が激増するだろう。そこでの混雑や交通麻痺を解消するために、テレワークが強力に推進されると予想される。2012 年のロンドン五輪では、テレワークが政府によって推し進められた。市内約8割の企業がテレワークを導入し、制度の普及が一気に進んだという経緯がある。。。」

すべての仕事がテレワーク化できませんので、テレワークの比率がそれほど高くなるとは、みていません。

しかし、個人の働き方が多様化すること、15歳から64歳までの生産年齢人口が減少する中で、子育て中の人が仕事をする機会を増やす必要があることなどから、テレワークを増やす企業は、確実に増えます。

テレワークを可能にしているのは、インターネット・IT関連ツールの発展と使い勝手の向上によります。

セキュリティ対策を確実に行えば、会社のオフィスにいなくても、自宅、サテライトオフィス、移動途中のコーヒーショップなどで、仕事を行うことが可能です。

インターネット・IT関連ツールの発展は、物理的に離れていても、SlackやChatworkなどのチャットツール、SkypeなどのWeb会議ツールなどを、低コスト、もしくは無料で使える環境を可能にしています。

私は、支援先企業が新規事業立上や欧米を中心とした海外販路開拓を行うときに、他社との協業・連携(アライアンス)を積極的に行うやり方を取っています。

水平分業方式で、中小企業同士がお互いの強みを発揮して、事業展開するやり方です。

この協業・連携(アライアンス)を上手く行うには、企業同士あるいは担当者同士の緊密なコミュニケーションが必要不可欠です。

場所が離れた企業や担当者は、インターネット・IT関連ツールを使いこなすことで、ほぼ問題なく、コミュニケーションを取れます。

プロジェクト推進の中で、プログラマーなどの専門家であるフリーランスにも、たびたびチームメンバーに加わってもらいます。

このフリーランスは、海外での在住者や地方の人であったりします。このときのコミュニケーションは、インターネット・IT関連ツールを使いこなすことで、ほぼ問題なく実行できます。

私の個人的な感想として、他社同士、フリーランスを含めた自社従業員以外の人と、インターネット・IT関連ツールを使いこなすことでコミュニケーションできますので、自社内の人とテレワークで一緒に働くことは、難しくないとの印象をもっています。

本日の記事にありますように、総じて日本の労働生産性は、欧米に比べて低いと言われています。

会社員の働き方、小売店や飲食店での支払決済のやり方などを、徹底的にインターネット・IT関連ツールを活用して、見直す時期に来ていると考えます。

例えば、小売店や飲食店などは、もってクレジットカードやペイパルなどの決済方法を取り入れないと、海外からの観光客需要を取り込めないことになります。

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、日本の仕事の進め方を徹底的に見直して、インターネット・IT関連ツールを積極的に活用し、社会全体で生産性を上げる努力が必要不可欠です。
よろしくお願いいたします。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


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