- 小坂 淳
- 株式会社環
- 東京都
- ウェブ解析士マスター
対象:ITコンサルティング
一領具足と兵農分離
環の小坂です。
今日はお客様で休みに入る方も多く、電話・メールのやり取りもだいぶ減りました。
が、まだがんばっていらっしゃる方も多いようですね。
ところで戦国時代の武士と農民の役割を示す言葉として
一領具足と兵農分離があります。
一領具足
一領具足というのは四国は土佐の長宗我部氏が形成した組織の呼称です。
普段は農民ですが、戦争が始まると武士として招集されるため、
田んぼや畑の傍らに常に一領の具足を置いていたことからこう呼ばれました。
専門武士ではないので、一領しか具足を持っていないということもあります。
土佐平定で力を発揮し、相手の予想以上の軍勢をスピーディーに召集できるというメリットがあります。
ただ、四国平定の後、豊臣秀吉との戦いでは敗れ、江戸時代に入ると郷士として山内氏の傘下に入ります。
兵農分離
兵農分離は織田信長の施策として有名ですが、文字通り兵士と農民を切り分けることです。
このことにより専業の武士となりますので、季節を問わず戦えますし、
連戦も可能です。
武田・上杉などは雪と農作業の時期に兵士を動員できないということがネックになりましたが、
織田信長は楽市楽座と並んで兵農分離で天下に覇を唱えました。
一領具足と兵農分離はどちらがすごいのか。
これを現代に当てはめるとどうでしょう。
一領具足は制作会社に例えると、普段は営業をしている人たちが
いざ案件が増えてくると制作側に周り、制作量を増やし、
案件が減ると営業に力を発揮するということのように思います。
兵農分離はそこを専業し、専門分野を活かして高度な仕事を皆が出来ます。
ウェブサイトの運営は会社にとってどういう体制を作るか鍵ですが、
繁忙期やリニューアル時期などに担当者を増やし、そうでないときは減らすという意味で
一領具足の考えは有効ではないかと思うときもあります。
どうでしょう。