ビットコイン急落からの学び

　最近、「億り人（おくりびと）」という言葉を聞くようになりました。

本木雅弘主演の映画の題名をもじった言葉で、株式投資やFX（為替証拠金取引）等で資産をふやし億万長者になった方を言います。今年は、ビットコインなどの暗号通貨の価格が急騰し、今まで以上に「億り人」が増えているようです。　

　我が家も、資産運用の一環で暗号通貨を持っております。耳知識でなく、体感したことをお客様に伝えたいという思いからです。　

12月8日に、ビットコインは

1単位250万円を超えました。我が家でも、　

「ここで売るべきか。それとも、そのまま持つべきか。」

と議論になりました。結局、納税を考え来年まで売却を待つことにしました。

暗号通貨の売却益には税金（雑所得）がかかります。

税率は所得税で最高45%～最低5％です。12月に売却すると、所得税は最短2か月半で納税しなければなりません。来年の1月に売却すると納税まで約1４か月あります。（これに、税率10％の住民税を翌年6月以降支払います。）

売るのを遅らせると税金を払うまでの時間を稼げます。

考え方は間違っていませんが、時として「高い時に売り、安い時に買う」という判断を誤らせることがあります。

12月22日、恐れていたことが起こりました。

ビットコインの急落です。1日の下落幅は28.7%。金融市場の下落幅としては史上最大とのこと。今月20日に始まった先物取引で金融機関が大量の空売りを浴びせたとも、お金を借りて信用取引をしていた日本人が悲鳴を上げ売ったともいわれています。　

「こんなことなら高値で売っておいて、（寄付金控除と返戻品欲しさに）ふるさと納税の申し込みをすればよかった。」

と思っても後の祭りです。12月26日現在のビットコイン1単位はおよそ175万円。最高値から25%以上の下落です。　

私達日本人は、税金という言葉が頭に浮かんだ途端、

投資判断を誤ってしまうようです。皆さんは胸を張って大丈夫といえますか？

NISAとか、iDekoとか、税金面で有利な資産運用がありますが、くれぐれも「安く買い高く売り、払うべき税金は気持ちよく払う」ことを心がけてください。