- 小澤 康宏
- 東京都
- 経営コンサルタント
対象:新規事業・事業拡大
- 下村 豊
- (経営コンサルタント)
今回、新事業への投資については、最後となります。「投資決定の判断要素」と題して解説します。企業にとり、投資は非常にリスキーです。しかし、将来をことを考えれば、当然必要です。
そこで、経営者からみた新事業への投資を決定する際の判断要素を列挙します。まず、なんと言っても市場の魅力が最優先されます。新市場に売上げが期待できなければ、何の魅力もなく投資に値しません。例えば、市場規模が大きいこと、高い成長率を保っていること、周辺へのアクセスが良いこと、調達コストが安いこと、大型の公共事業計画が長期にわたり存在すること、住みやすい環境で人口増加が進んでいること等が挙げられます。
又、経営者自身の改革意欲が旺盛であることも重要な要素となります。トップが投資に対して消極的であり、部下に任せっきりだとするならば、それは辞めた方が良いでしょう。企業の改革が進むかどうかは、中小企業では、経営者に委ねられていると言って過言ではありません。
さらに、組織の力も判断要素の一つです。社内の社員は、保守的で、言われたことをやる、余計なことはやらない等モチベーションの上がらない組織が散見します。つまり、社内の社員では無理と判断せざるを得ないでしょう。この場合、外部の専門家を活用し社員の能力向上を図るか、新たなプロフェッショナル人材を採用するか、いずれにしても組織の力を目的に向かう集団、パフォーマンスを上げる集団に変える必要があります。間違っても、現有勢力で何とかしようなどとは、思わないことです。無駄なコストをかけるだけで、失敗のもとです。
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