日経記事:『迫真 アマゾン・エフェクト(4) 比較はフェアでない』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事:『迫真 アマゾン・エフェクト(4) 比較はフェアでない』に関する考察

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経営戦略 インターネットマーケティング

皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

11月9日付の日経新聞に、『迫真 アマゾン・エフェクト(4) 比較はフェアでない』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『「こんなことはネット専業者にはできない」。電気自動車参入を10月31日に発表したヤマダ電機。取締役の飯塚裕恭(52)はこう自信を示す。

日本の家電量販店も米アマゾン・ドット・コムの攻勢を受けるなか、リアルの店の勝ち残り策を探る。

TSUTAYAでは閉店が相次ぐ(川崎市の新百合ケ丘店)

DVDレンタル店を展開するTSUTAYA(東京・渋谷)の旗艦店、SHIBUYA TSUTAYA(同)では「レンタル店は数年ぶり」という客が増えている。

月千円で旧作DVDが借り放題――。10月に同社が始めた新サービス。5年ぶりに入店した男性会社員(39)は「貧乏だった学生時代にやってほしかったなあ」と早速借りていた。

動画のネット配信が日本でも浸透し、アマゾンジャパンの「プライム会員」は月額400円で多くの独自コンテンツを楽しめる。

一方、リアルの既存勢力は苦戦し、日本経済新聞の調べではTSUTAYAは3月以降に少なくとも43店が閉店した。新サービスは同社の動画配信も見放題にした。リアルとネットの融合で客を取り戻す。

「楽天さんが何を考えているか分からない」。日本の電子商取引の雄、楽天の変わり身に小売業者らは困惑している。

ネット上で商売の場を提供してきた楽天が、日用品や医薬品のネット通販子会社2社を統合し通販サイトの直営体制を強化した。日用品などは大量に仕入れて安値で売る規模の論理が効きやすくアマゾンが得意とする。楽天も効率化を急ぐ。
 
「消費者に便利なものがあれば分野を慎重に選んでいきたい」。楽天会長兼社長の三木谷浩史(52)は「(直営通販は)マジョリティーにはならない」としながらも、他の商品に広げる可能性を示唆する。

米アマゾンは利益の大部分を新規事業やネット通販の値下げ原資につぎ込む。2017年7~9月期売上高は過去最高を更新したが、売上高営業利益率はわずか0.8%。「アマゾンは利益度外視だ。比べられるのはフェアでない」。楽天幹部からはこんな声も漏れる。

リアルもネットも大転換を迫られる小売業。アマゾン膨張だけでなく、SNSで消費者が情報を交換し個人同士での売買も増える。

日本の小売りの雄、イオン社長の岡田元也(66)はこう話す。「小売業はお客様のための店をつくろうとしてきた。今後は『お客様のお客様によるお客様のための店』とは何かを考える必要がある」』

アマゾンの急激な事業展開とその影響は、ますます大きくなっています。本日の記事は、この視点から、具体的な影響事例について書いています。

本日の記事は、アマゾンの影響について書いているシリーズの4回目のものになります。

さて、本ブログ・コラムで何度か述べていますように、アマゾンの勢いを止めることは、現時点では難しいと考えます。

アマゾンの投資家や主要株主が、アマゾンが稼ぐキャッシュを、自社の事業基盤強化のための投資を、以前から認めていることが一つの要因です。

Amazon.comの米国主要投資家や株主が、そのような投資判断を行うことは、極めて稀です。

恐らく米国を含む多くの投資家や株主は、Amazon.comの将来像を想定しており、それまでは、多額の投資継続を容認しているのだと推測しています。

Amazon.comのビジネスゴールは、小売り事業に関しては大多数の商品・サービスなどの提供プラットフォームを、自社のインタネット通販とすることだとみています。

Amazon.comのクラウドサービスであるAWSも、同じ位置付けで事業拡大が継続されており、現時点では世界最大のシェアを確保するしています。

国内小売り事業者は、このように疲れを知らない巨像であるアマゾンと戦うことになりますので、アマゾンとの違いを出さないと、国内市場で生き残れない状況になっています。

Amazon.comの米国市場での状況は、日本より先行しており、近々に日本でもさらなる影響が出てくるのは確実です。

TSUTAYAの事例が出ていますが、ビデオレンタルビジネスは、アマゾンの「プライム会員」サービスに直接的な影響を受けています。

TSUTAYAの新メニューは、アマゾンへの対抗策になります。この対抗策が、有効かどうか、しばらく様子を見ていきます。

楽天も、アマゾンジャパンの積極策に大きな影響を受けています。このため、楽天は、アマゾンのメーカーからの直接仕入れ契約と同じ仕組みを強化して、自社事業拡大に進路を変えたと見ます。

楽天は、アマゾンジャパンの積極攻勢で、自社事業が侵食されているので、事業モデルを変更して、直接販売する事業の拡大を決定したのでしょう。


Amazon.comやアマゾンジャパンの積極策は、今後も継続・強化されるのは確実です。

この事業環境は、私が支援していますメーカーやITベンダーにとっては、使い勝手の良い仕組みがより低コストで小売良く使えるという点で、大きなメリットになっています。

私の場合、メーカーやITベンダーの新規事業立上と海外販路開拓を主に支援しています。

BtoCおよびBtoBの両タイプのビジネスの海外販路開拓を行う上で、インタネット通販は、大きな武器になります。

インタネット通販は、直接販売になりますので、顧客向け販売価格の設定を自分で決められる、顧客満足度や不満を直接聞けて、かつ理解できるなどの大きなメリットがあります。

インタネット通販がなかった時は、海外販路開拓のやり方は、主に自社の営業要員による直接輸出・販売か、海外の販売会社活用しかありませんでした。

海外の販売会社は、基本的に日本の卸と同じですので、その先に、特約店(ディーラー)や小売実店舗などの物流体制になっていました。

BtoBのビジネスの場合、メーカーは海外顧客に販売した製品や部品の保守サービスなどを行う必要があり、自社でそのことをできない場合、必ず販売会社を活用する必要がありました。

そのような、海外の販売会社を活用するビジネス環境が、最近、インタネット通販の急速普及とともに、大きく変わっています。

多くの海外の販売会社が、日本国内のメーカーなどから調達した商品を、自社のインタネット通販Webサイトもしくは、Amazon.comやアリババなどの大手インタネット通販のWebサイトから販売するようになっています。

保守サービスについても、その事業を専門的に行う専業事業者も数多く起業されてきました。

上記の事業環境は、国内メーカーなどの企業が、BtoCおよびBtoBの両タイプのビジネスで、海外の販売会社を活用しなくても、直接、インタネット通販を活用して、海外顧客に直接販売できるようになっていることを示しています。

国内企業がAmazon.comを使う場合、米国の銀行口座を開設することと、FBA「Fulfillment by Amaazon」で商品在庫を米国アマゾンの倉庫に入れる必要があります。

国内企業にとっては、上記条件は大きな負担になっていました。今年に入って、下記サービスが国内で利用できるようになり、この負担が軽減されています。

・日通による海外展開ハイウエイ
URL; https://www.nittsu.co.jp/highway/

・日本郵便によるFBAを活用した米国Amazon.comが販売する出品者向け「UGX Amazon FBA相乗り配送サービス」の提供
URL; http://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2017/00_honsha/0929_02.html

また、米国の銀行口座は、Amazon.comと提携している決済代行会社のPayoneerからレンタルできます。

このようにAmazon.comやアマゾンジャパンの積極策は、国内競合先との間で激しい競争を起こしていますが、顧客企業には、海外販路開拓・集客を行う上で、大きなメリットが得られるようになっています。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

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