カナダから故郷日本のを眺める時、この類いの学校の横暴ほど怒りがこみ上げてくるニュースはありません。
日本の教師たちは、いつまで意味のない「校則」という人権侵害そのものの、自分たちが勝手に作った決まりだけにすがりつき、日本の若者をいたぶり続けるのか。
「生まれつき頭髪が茶色いのに、学校から黒く染めるよう強要され不登校になったとして、大阪府羽曳野(はびきの)市の府立懐風館(かいふうかん)高校3年の女子生徒(18)が約220万円の損害賠償を府に求めた訴訟は27日、大阪地裁で第1回口頭弁論が開かれた。生徒側は「黒染めの強要は、生まれつきの身体的特徴を否定し、人格権を侵害する」と主張。府側は「適法だ」と反論しており、生徒指導としてどこまで許されるかが争点になりそうだ。」
この訴訟は、アメリカ人の祖父を持つ生徒の髪が薄茶色であることに、無能な教師が反応し言葉の暴力で生徒を追い詰めたことに起因するようです。
もともとの髪の色を否定し無理やり黒色に染めさせるという暴挙は、憲法が認める人権侵害そのものです。
髪の色を理由に学校行事参加を禁止するに至っては、教師の八つ当たり弱いものイジメです。
裁判所が公平な結論に至ることを願って止みません。
日本の学校・教師には物事を科学的・論理的・客観的に考える能力が完全に欠如しています。
つまり完全なクリティカル・シンキング欠如です。
人にものを教えるなど、絶対させてはいけない輩だと考えます。
勝手な主観と、感情的な攻撃のみで生徒を追い詰める場所が日本の学校だと思うと寒気がします。
いかに、日本の教師の言い分が感情的主観に偏っているか、分析してみましょう。
1.基本的に、校則が髪型や色を規定する科学的・論理的根拠はなんでしょう?
前髪が眉にかかろうが、横髪が耳にかかろうが、ポニーテールが揺れようが、何が問題なのかさっぱりわかりません。
教師の言い分としては「勉強に差し支えるから」だそうですが、髪型や色により学業にどんな影響があるのかを示した科学的研究は見たことがありません。
教師も全く証拠を提示しません。
論理なしで、感情的に生徒を支配することに生きがいでもあるのかと思ってしまいます。
髪を規定する校則そのものがおかしいです。
ただちに廃止すべきです。
2.髪染め禁止の校則のくせに、なぜこの生徒の学校は無理やり黒色に染めさせたのか?
校則破りを学校が勧めたということになります。
論理的に筋が通りません。
感情的な教師の顔まで目に浮かびそうです。
「いるいる、そういうの。」
3.遺伝子のなせる髪の色。 その科学も無視の教師。
こんなことまで言い放ったとか。
「アメリカ人とのハーフの生徒もいるが、その子の髪は黒い。あなたはクォーターだから茶色のわけがない。」
科学がここまで無視されると、この教師の免許剥奪運動をしたくなりますね。
遺伝の法則について勉強しなかったのかな、この教師。
無能すぎ。
4.裁判での学校の言い分に笑ってしまいました。
「たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒く染めさせることになる」
なぜ?
髪の色を変えてはいけないのでは?
黒い髪が一番という妙な人種意識?
それは教師自身の主観。
自分の考えを生徒に強制的に押し付ける権利は教師にはない。
あれ?もしかして教師は、生徒に何でも強制出来ると勘違いしているのかも。
学校現場が子供にとりおぞましい所である事実が見えて来ます。
教師に精神的問題があるなと思える、世にもおかしな主張です。
国連の人権委員会に訴えるべき、日本の教師からの人権侵害です。
5.もうひとつの主観のみに基づく学校の主張「「高校には生徒が健全に発育できる環境を作る義務がある」
「生徒が健全に発育出来る環境」を教師たちに定義してもらいましょうか。
クリティカル・シンキングの最初のプロセスです。
明確に定義出来ない抽象的な概念を、説明なしで人に押し付けることは出来ません。
みんな黒い髪を持つ環境がなぜ、生徒の健全な発育に適していますか?
「健全な発育」も定義が必要です。
人権を無視され、教師の感情に押しつぶされる学校で、「健全な発育」が可能だとは思いません。
教師が勝手に思い込む主観的・感情的「環境」を生徒に強要する日本の学校現場。
これも国連の人権委員会に訴えるべきです。
6.日本の学校は180度変換し、無能な教師を排除すべき。
教師は生徒の学習への動機付けを助け、学ぶのを助けるのが仕事のはず。
深い専門知識を有し、常に自分たちも勉強を続け、学ぶことの楽しさを生徒に伝えるのが仕事のはず。
髪型などにがぁがぁ言うより、まずはプロとしての仕事が出来る教師のみに入れ替えるのが必須ですね、日本の学校は。
髪型、色などは全く個人の問題。
教師の言う「健全な発育」の定義はさっぱり不明ですが、それは生徒個人と親の問題。
教師の口出しすべき領域ではありません。
日本の裁判所が果たして、ここまで踏み込んでくれるかな?
それならまだ日本の学校にも望みがあるかも知れませんが。
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最後に、現在私の住むカナダの高校の風景を。
髪の色、髪型、み〜んな異なります。
生まれつきの金髪、茶色、赤毛、そして黒色。
学校のCosmetology (美容術)のクラスに行けば、生徒が髪を染めてくれます。
それを見た校長は"Cool!"と言ってくれます。
化粧もあり、もちろんマニキュアもあり、服装も実に自由です。
教師も同じ。
入れ墨をしている教師も非常に多いです。
生徒も教師も、自分の役割を果たす場が学校。
生徒は学習に意欲を持ち、能力を高める。
教師はそれを助けるプロ。
それさえ出来れば、あとは個人の権利の問題です。
また、生徒たちは、実社会での多様性を学校現場でも体験し、たくさんの事を学びます。
自由の大切さも学びます。
社会での体験も奨励され、成績の良い生徒ほどアルバイトをし、ぐいぐい大人になって行きます。
自分で稼いだお金で中古車を買い、自由に行動する権利を享受しています。
学校でも社会でも、自分の判断でたくさんの事を試し、失敗し、健全な大人になっていきます。
アルバイト禁止、運転免許禁止も確か日本の学校の得意技でしたね。
生徒の自由を剥奪し、自分で選ぶ権利を奪う日本の学校で「健全な発育」が出来ると思う教師のいる国日本。
世界との乖離を感じたニュースです。
大阪府を訴えた生徒とその親を応援しています。
さて、カナダから何が出来るかな。
本当に怒り心頭で、大平原のど真ん中の家の中を熊みたいに歩き回りながら考えています。
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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