- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
「エージェントのバラ色話に釣られての留学はこの上なく危険!」とカナダから忠告です
こんな遠い外国まで勇気を持って勉強に来る心意気があるのなら、問い合わせ、手続き、学校との交渉など、親とタッグを組んで自分でやってみましょう!
でも。。。英語が。。。
大丈夫、簡単な英語で、具体的な書き方をすればカナダの受け入れ先は丁寧に対応してくれますから。
もし丁寧な対応が出来ない学校なら、そこで淘汰出来ますので好都合です。
前回は「なぜエージェントを使うべきでない」かの理由を少し説明したあと、留学先の選別方法を、自分の特性と比べながら行う方法を紹介しました。
今回はいよいよ、目をつけた学校のあるSchool Board にコンタクトを取るプロセスを書いていきます。
「高校留学について」です。 大学編は別途ご紹介します。
1.希望する地域のSchool Board のホームページを隅から隅まで読む。
ホームページの説明がある程度理解出来るくらいの英語力は、留学には絶対必要ですよ。
これも、自分が果たして留学してやっていけるかどうかのバロメーターとなりますので、自身で評価するいいテストとなります。
2.International Student Program というタブのあるホームページではそこをクリックする。 そこには費用、申請方法などが細かく書かれているはずです。
田舎のSchool Board では、International Student Program というサイトがあったとしても、中身は一般的なことしか書いていない所もあります。
International Student Program のサイトで注目するところは、費用、申請方法、ホームステイについての詳細です。
読んでもよくわからない所があれば、その部分を質問するメールをInternational Student Program 担当者に送ることからスタートです。
メールの簡単な雛形を用意しましたので、使うのもよし、自分で頑張って書くのもGood idea です。 一応親がメールを送るという想定の雛形ですので、自分に合わせて変えて下さい。
Dear Sir/Madam:
I am writing from Japan for my child who is interested in your international study program. I have a few questions about the program.
(ここに質問事項を書く).
Thank you.
.
Sincerely,
NAME
3.後は、School Board からの返事を待つ。
カナダの人たち、特に教育関係者はなぜかメールの返事が遅いです。
まるで、早く返したら暇な人物と思われる。。みたいな見栄っ張りなところがありますね。
2〜3日待ってみて返事が来ない場合:
どうしてもその地域に行きたいのなら、もう一度メールを出す。
他にも候補の地域があるのなら、メールの返事の早い地域を選ぶ。
留学後に連絡を取りたい場合、いつもいつもメールの返事が遅いのは困りものですから。
4.コミュニケーションが始まったら、あとは先方のリードに任せて手続きを進める。
出願はオンラインで行える場合が多いですが、成績証明書、推薦状(日本の学校の校長などからの)は原本を送る必要がありますので、早めに用意して下さい。
ホームページにある他の必要書類の準備も怠りなく。
さて。
成績証明書について。
個人でSchool Board と交渉する場合、日本での成績は5段階評価で平均4以上は欲しいです。(2があると難しいです。)
特に、数学・理科の成績が優れている生徒はSchool Board からの扱いが相当よくなります。
もし、日本での成績が芳しくない場合は、個人で交渉してもおそらく拒否される可能性が高いです。
日本の教育制度でもうまくいかない高校生を、School Board が単独で受け容れるのは、余程の推薦がない限り難しいでしょう。
問題を起こすかもしれないし、授業についていけないのは明白ですから、School Board はその責任を取ることを躊躇します。
おそらくエージェントを通すよう要請されるでしょうね。
エージェントに責任をとらせ、授業料のおいしい部分だけをいただくという楽な道を選ぶと思います。
エージェントに払う手数料(授業料の15~20%)は収入が減りますが、問題児の責任を取るよりはるかに効率的です。
ここでも明白だと思いますが、エージェントは誰かれかまわず、質など関係なくカナダに送ります。 1人送ればリベートが転がり込んで来ますからね。
エージェントの送る生徒の質を一番知り抜いているのは、実は受け入れ先のSchool Board です。
質の悪い留学生はエージェントに責任転嫁。
その中で、いきなり優秀な生徒が直接入学を希望して来たら歓迎してくれるのは当たり前ですよね。
5.各School Board は、その地域で複数の高校を管轄していますので、その中のどの高校を選ぶかを相談。
自分の特性・能力・留学の目的をSchool Board に伝え、希望が一番叶う学校を一緒に選ぶ。
本人の希望をはっきりと具体的に伝えることが非常に大切です。
6.ホームステイの相談をする。
規模の大きな地域では、ホームステイ全般を一般の業者に丸投げしているところが多くなりました。
ホームステイにはいつもいつも頭の痛い問題がつきまとうからです。
ホストのなり手も少ないです。
一度留学生を受け入れ、その後2度とホストはしたくないと思う家庭が毎年増え続けたのが大きな原因です。
結果、ホスト志願の家庭はほぼ毎月入るお金目当ての人、という状況が起こり始めたのが、2000年最初ですね。
良い人にあたるか、とんでもない人にあたるかは、まったくの博打のようなものですから、多くは期待しないように。
外国語で外国文化の中で、親から離れて他人と生活する留学を選んだからには、ホームステイを生き抜く強さは絶対必要となります。
業者にホームステイを丸投げしているSchool Boardは正直お勧めではないですが、どうしてもその地域に行きたい場合は、頑張って交渉してみましょう。
費用も別途かかると思いますが、自分が快適に生活出来るかどうかがかかっていますので、お任せにはせずに、しつこく希望を通すことが大切です。
その業者とうまく交渉が出来ない場合は、School Board にクレームを出すといいと思います。
とにかく主張し、交渉すること。
これはカナダでは当たり前のこと。
カナダに留学し、教育・社会の良いとこ取りをするためには、「主張・交渉力」は必須です。
逆に、それがないと、カナダに来てもお金と時間の無駄ですよ。
_________________
さぁ、ここまで過程をやり抜いたら、かなりの自信がついているはず。
School Board 内でも存在感を見せつけていることになります。
上記1番〜6番の過程のコミュニケーションなどで困ってしまったら、いつでもご相談下さい。カナダ人との効果的な交渉の仕方をアドバイス致します。
また、返事をもらった内容がどうも合点がいかないと思う場合も、ご相談下さい。
次回は、学生ビザ、そしてカナダに来る前に学校の校長と交渉し、自分の取りたいコースを取る方法をお教えしましょう。
Good Luck!
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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