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日経記事:『経営の視点:次世代エコカーと薄型TV 競争こそ技術革新生む』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

10月9日付の日経新聞に、『経営の視点:次世代エコカーと薄型TV 競争こそ技術革新生む』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県)や九州電力玄海原発4号機(佐賀県)などで原発再稼働に向けた動きが続く。一方、原発停止で電力が不足した時期に省エネルギー機器や再生可能エネルギーが普及し、節電活動も浸透した。

電力の需給バランスが様変わりし、電力会社が需要喚起策に悩む想定外の事態に陥るかもしれない。

電力各社は節電活動を考慮して控えていた省エネ型電気給湯器「エコキュート」のCMを再開した。三菱電機の杉山武史執行役副社長は「いきなりエコキュートの売れ行きが伸びた」と言う。電力需要を底上げしているが、今までにない需要も膨らもうとしている。

電気自動車(EV)だ。エネルギー戦略研究所の山家公雄所長は「米国では太陽光など再エネが広がって電力消費が減った分をEV向け充電が補う」と語る。

世界を見渡せば、フランスと英国が相次ぎ、2040年までにガソリン車やディーゼル車の新車販売を禁止すると表明。欧州の自動車メーカーはEVシフトを急ぐ。先月にはトヨタ自動車とマツダ、デンソーの3社がEVの基幹技術を開発する新会社設立を発表。EVラッシュが起きている。

EVの基幹部品であるリチウムイオン電池は異常時の発火や有毒ガス発生という課題を抱える。エリーパワー(東京・品川)のリチウムイオン電池は機関銃で撃っても火を噴かない安全性を誇るが、採用されたのはホンダの一部のバイク。自動車向けはまだ先だ。

電池搭載量を増やして長距離走行できるEVは急速充電器でもチャージに30~40分かかる。お盆や年末年始に、長距離型EV2台で急速充電器1基を1時間占有すれば、高速道路のサービスエリア(SA)で充電待ち渋滞が生じかねない。

その点、次世代エコカーでライバル格の燃料電池車(FCV)は燃料に使う水素の充填が速い。カナダの燃料電池大手、バラード・パワー・システムズ社のランディ・マキューエン社長は「400~500キロメートル走れる燃料電池バスでも7~12分で済む」と話す。ただ、燃料電池フォークリフトを手掛ける米プラグパワー社のビン・ドゥ博士は「製品開発のパートナー企業が少ない」と指摘する。

FCV対EVは、かつてプラズマと液晶が争った薄型テレビと構図が似る。当初、プラズマは液晶より大型化に向き、高速で動くモノの表示が得意とされたが、パイオニア、日立製作所などメーカーが次々脱落した。協力会社も減少してコスト削減が滞り、最後まで残ったパナソニックも13年度に撤退した。国内外にメーカーが多数いた液晶は激しい競合を通じて弱点を解消、今日の隆盛を迎えた。

現在は自動車用空調を手がけていないダイキン工業の十河政則社長は「ウチのヒートポンプ技術でEVのカーエアコン向け消費電力を削減できる」と話す。電池が長持ちすれば、SAの充電待ち渋滞回避につながる。

海上自衛隊の次世代潜水艦は燃料電池で起こした電気をリチウムイオン電池に蓄える。それらの技術の波及効果はFCV、EVのいずれに及ぶのか。次世代エコカーの台頭は技術革新の循環を生み出していく。』

最近、毎日EVに関する記事が、日経新聞などの新聞に掲載されています。ヨーロッパの国や中国が、将来の無公害自動車として、EVの使用を義務付けようとしていることが大きな影響を与えています。

また、米国のカリフォルニア州やニューヨーク州などの環境対策に熱心な州では、ZEV規制(排ガスゼロ車規制)をより厳格に適用して、EVか燃料電池車(FCV)の普及率を一定程度にする動きを加速させています。

EVは、何度か本ブログ・コラムで述べていますように、現在のガソリンエンジン車に比べて、構造が単純であり、電池を動力源としますので、ガソリンエンジン車特有の独特なノウハウ蓄積を必要とせずに、開発・実用化できます。

米国では、EV専業メーカーのテスラモーターズや、大手ITベンダーであるグーグルが、自動運転機能付EVの開発・実用化を加速させています。

過去の技術革新の歴史をみますと、多くの企業が参入して、積極的、かつ合理的な競争が世界市場で始まりますと、大きな技術革新が生まれています。

EVは、その一つになる可能性があります。地球温暖化対策や大気の汚染対策は、待ったなしの状況になっており、中国を含めた世界市場で共通の解決すべき課題になっていることによります。

故にEVの市場規模は、非常に大きいものになります。

一方、グーグル、アマゾン、アップルなどの米大手ITベンダーが、積極的に自動運転機能付EVの開発・実用化を進めていきますと、現在の既存自動車メーカーが築いてきた事業基盤を破壊・再構築する可能性があります。

EVの開発・実用化のスピードは、今の自動車産業より飛躍的に速くなると予想しています。

今のEVに使用される電池は、リチウムイオン電池です。この電池は、本日の記事にありますように、異常時の発火や有毒ガス発生、高コストなどの課題をもっています。

EVの市場が急成長して、電池需要も急拡大していきますと、リチウムイオン電池に代わる新型電池の開発・実用化を進めるために投資しやすくなる事業環境が成り立ちます。

たとえば、最近、その代替電池の一つとして、全固体電池(電解質として従来の液体の代わりに固体材料を用いているため、全固体電池と呼ばれています。)があります。

全固体電池は、リチウムイオン電池に比べて、安全性が高い、電解質が固体であることで液漏れが起こらない、揮発成分がないか、あってもわずかなため発火しにくいなどのメリットがあるとされています。

全固体電池の概要は、従来からありましたが、EVの市場急拡大の見込みから、その開発・実用化が日本の内外で加速しています。

課題解決という必要性は、発明の母になります。

EVの需要が世界市場で急拡大していくことになれば、多くの関連企業が切磋琢磨して、技術開発・実用化を進めますので、現在の課題は、将来解決される可能性があります。

トヨタやホンダは、EVの将来に対していろいろな仮設を設定して、EVやFCVの開発・実用化を進めているとみています。

このように、技術革新が迅速化し、市場規模が急拡大するような事業環境下では、開発・実用化のリソースをすべて自社内に頼るのではなく、オープンイノベーションのやり方を、合理的、かつ柔軟に取り入れていくことが重要になります。

既存の開発・実用化のやり方にとらわれないで、市場や競合他社の動きなどをみながら、コアとなる差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウを武器に、オープンイノベーション・連携・協業を巧みに行っていくことが、世界市場で勝ち組になるために必要です。

オープンイノベーション・連携・協業は、お互いに差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウをもつ企業同士が、組むことで効果を発揮します。

トヨタやホンダなどの国内自動車メーカーが、この激しい技術革新の荒波にどう対応していくか注目しています。

これらの企業の動き方は、ベンチャーや中小企業に大きな参考になることによります。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

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