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まず、今回御協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深く感謝いたします。
時々受ける相談として、『ピアスの穴をふさぎたい』というものがあります。近年、ファッションの許容範囲が増えたとはいえ、ピアス穴をふさがないと仕事の上で問題があるという方にお会いすることも珍しくありません。
この手術は、簡単に言うと『穴を縫い合わせる』という手術です。しかし、穴を単純に縫い合わせると、耳たぶが歪んでしまい、『穴は、ふさがったけど恥ずかしい耳の形になってしまった』という目に会ってしまいます。こうした失敗とも呼べる手術は、医師の経験との不足によるものがほとんどだと思います。
今回の方は、社会生活上、不都合があるので、ピアス穴をふさぎたいというご希望でした。
早速経過をご紹介したいと思います。術前と術後3か月の状態を比較していただきたいと思います。ピアス穴をふさいだ傷跡(これは、時間経過とともにどんどん改善します)が、分かるものの、耳の形は変形していないのがお分かりいただけるのではないでしょうか。
術前
術後3か月
次に手術後の経過についてご説明したいと思います。
手術直後の状態をお見せします。ひきつれたように見えますが、術後の皮膚の伸びによって、これは自動的に調整されます。この術後の経過を手術中に想定できないと手術後に耳が変形してしまうという失敗が生じてしまいます。
術後5日目、抜糸時の状態をお見せします。術直後にあったひきつれは、解消されて、自然な形状に戻っていると思います。この後、傷跡は目立たなくなるという経過を経ますが、しばらくは傷跡に赤みが残ってしまいます。
術後1か月の状態をお見せします。少し落ち着いてきて、目立ちにくくなってきたと思います。
よく手術は簡単で、すぐに落ち着くように他院では説明されたというような方にお会いしますが、『切って縫う』という『単純な手術』が、『単純だからこそ難しい』と私は考えます。私が、お寿司屋さん好きなので、お寿司に例えると、『米を握って、魚を切ったものを載せるだけ』の『単純な作業』なのに、『美味しい鮨』を握るために、何年もの修業が必要なほど『難しい』ということに似ていると思います。
『簡単』とすぐ口にする医師の技術は、まず疑うことから始める必要があるかもしれませんね。
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このコラムの執筆専門家
- 山本 豊
- (東京都 / 院長)
- 新宿山本クリニック
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美容整形手術における、数多くの修正手術の症例数を持つ、私だからこそ出来るアドバイスがあります。初回・修正を問わず、目や鼻、リフトアップの美容手術はもちろん、美肌治療やヒアルロン酸などの美容皮膚科の分野にも広く対応しております。